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2017年7月15日 (土)

タバコの経営損害(改定)

 私が経営診断でみる最初の要点が、社長・幹部の喫煙の有無である。私の前職の会社では、過去、多くの歴任社長と役員がタバコを吸いまくっていた。1円1秒を問題にする原価低減会議、省エネ会議の場で、多くの管理職がタバコをスパスパ。クリップ一つでもうるさく言う私の上司がヘビースモーカでは、馬鹿らしくて、まともに相手ができない。そのモラルの面での影響も大きいはずで、歴史ある名門の企業が、60年余でケムリとなって消えた。悪影響が明白なタバコを止めれない経営者は、まともな会社経営ができない。自分さえも管理できない経営者は、社員も企業をも正しく経営できない。

 タバコは、人生経営、会社経営、生活VA、健康、PL問題、教育、省エネ、経営的ロスの観点で、言語道断である。タバコは健康害し、他人の健康を自己以上に害し、頭を悪くし、その結果として企業の業績を悪化させる。たばこで頭の悪くなると、それさえ認識できなくなる。下記は少し古いデータもあるが、実際はもっと大きな被害が出ている。

 

・タバコに起因する病気での死者・年間        約3万人

       (年間の概算総誕生数、概算総死者数 100万人)

・日本人の死因の約半数が癌。タバコが原因で癌になる人は2割  *3

つまり、タバコの影響での年間死者         10万人

・タバコを吸う人の死亡率は      男性1.6倍、女性1.9倍 *3

・タバコによる患者数               100万人 *2

・タバコでの医療費(国民医療費の4%)   1兆4900億円 *2  

・タバコにより働けない損失           2500億円 *2 

・日本のたばこによる年間税収は       2兆0500億円 *1

たばこによる病気、火事、清掃などの損失は 3兆5000億円 *1

日本人の20歳以上の人口を8,000万人と仮定すると

・一人当たりの年間単純損失金額は       43,750円 

・従業員5,000人の企業での年間損失総計は  2億1875万円

・従業員 500人の工場での年間損失総計は     2188万円

 

30年間のタバコ代は             約500万円

・喫煙によるの経営的ロスは        約53万円/年・人

・タバコが頭の働きを阻害              ▲10%

    それによる経営的損害         約20万円/年・人

・タバコ一本あたりの空気清浄費用         15円/本

・タバコの煙は赤ちゃんの体重を減らす        100g

   大人換算で、我が子から2kgの肉を削ぐ犯罪

副流煙は、奥さんの子宮癌の発生率を増加        7倍

非喫煙者に対する喫煙者の交通事故発生率        4倍

・タバコ半分を吸った場合は、20ワットの仕事を20分するエネルギーを浪費

 

 *1:1995年のチバガイギー科学振興団が経団連会館で開催したフォーラム           「タバコを考える---防煙、分煙そして禁煙について」の発表

                   (週刊『東洋経済』1995.07.08号)

*2:2014年度厚生労働省研究班(日本経済新聞2017年5月31日)

*3:国立研究法人国立がんセンター

   http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/252.html

 (Japanese Journal of Cancer Research 2002年93巻6-14ページ)。

 

2017-07-15

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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