黄金のホールを照らす蓮の花
今回のウィーン訪問の目的の一つは、楽友協会のホールにある蓮の花模様の確認であった。楽友協会館内ツアーと演奏会に出て、ブラームスホールと黄金のホールの現地確認を行った。
館内ツアーで管内の概要を見て回ったが、せわしなく詳細な確認ができなかった。4月23の日ブラームスホールでの演奏会で、ジックリと蓮の花(Lotus)模様がある壁や彫刻を確認した。3日後の4月26日、黄金のホールでも蓮の花模様を確認した。日本では佛様は蓮の花の台座に座ってみえるが、西洋の女神は冠に蓮の花模様を付ける。東西文化の差があって興味深い。その差は、その気になって観ないと見えない。自家のお墓に付けた蓮の花模様を現地現物で確認できて、このウィーン訪問が、2015年改建のお墓の仕上げ工程となった。
西洋でもLotusは特別の花である。ギリシャ神話では、Lotusの実は、それを食べると浮世の苦しみを忘れ楽しい夢を結ぶと考えられた想像上の植物とされる。英国の自動車メーカのLotusも、表計算ソフト会社のLotusも、その意味合いから会社の名前にしたという。
私の家のお墓を建立した松居石材商店さんが、2016年ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートのTV放送を見て、蓮の花模様が黄金のホールにあることを見つけ、私に連絡してくれた。これが楽友協会とのご縁の始まりである。
蓮の花は仏教でも特別の花である。泥の中に根をはり、水面に綺麗で清浄な花を咲かせる蓮の花の姿から、現世が汚泥の様な五濁悪世の中であっても、佛様の教えに導かれて、悟りの世界が開けられると言う意味が込められている。また、水を弾き、水面一面に大きく緑の葉を広げる様も、俗にまみれず、強く生きる事への象徴とされている。一貫して凛とした姿のある蓮を精神の清浄さと重ねて、佛教の最高の教えとして伝えられている。
ワサビの花はその対極にある。ワサビは山奥の清流でしか育たない。ブラック企業とは対極の清廉なはずのお役所、聖職の場、有名大企業で、汚職や不祥事が絶えないのが不思議である。「現状がブラックだから」は言い訳である。どんな組織にもブラック的要素は存在する。リーダーはブラック的な状況にあっても、それをホワイトに変えるのが仕事だ。リーダーとは管理職ではなく、気づいて行動する人だ。よき環境ならボンクラ経営者でも、そこそこの花は咲かせられる。一流の経営者だけが、泥沼で美しい蓮の花を咲かす。ワサビの花の如く、人のアラは誰でも指摘ができる。
一流の経営者なら、不況の泥沼でも,蓮の花を社員の心に美しく咲かせる。
それが蓮の花言葉。
下図1はブラームスホールでの蓮の花模様。
下図2は黄金ホールの女神の冠に蓮の花模様。
下図3は黄金のホールでウィーンフィル演奏会の休息時間2017年4月26日
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