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2017年6月23日 (金)

人生の課題とは何か(1/2)(改定)

 人生で大事なのは、降りかかる問題を解決することではない。大事なことは、生きる課題が何であるかを見つけることだ。問題は衆智を集めて取り組めば、どんな問題でも時間が解決する。人が生み出した問題は、人が解決できる。解決できないのは智慧と努力と時間が足りないからだ。

 

  問題とは、トラブルの現象である。その現象の解決手段はいくらでもある。火事が起きれば消せばよい。血圧が高ければ、降圧剤で血圧を下げればいい。熱が出れば解熱剤で下げればよい。しかし、それは対処療法である。真の解決、根本治療にはならない。却って問題が大きくなり、別の問題が起きる。

 

 課題とは、「あるべき姿」に対して現在との乖離である。火事が起きたら、それが二度と起きないような安全な環境を作るのが課題である。血圧が高ければ、血圧が高くなった原因を取り除き、正常な血圧となる体の状態にするのが課題である。人生の目標点に到達するための過程を「人生道」と言う。自分のあるべき姿とは何か? その実現に命を使う。それが使命である。

 

人生とは、何のために生きるかを探す旅

 人生とは、40億年間も連綿と続く自分のDNAが、何のために未来に繋がっているかを捜す旅である。それは命(=時間)の使命を探す旅である。連綿とした経糸が過去から未来につながる。時代毎に異なる横糸としての各種の問題が、経糸と織りなすのが人生模様である。その経糸は何処に向って流れているのか。自分の代の役割、目的、使命は何か。そのつど表れる横糸の問題は、そのつど解決していけばよい。経糸としてのDNAは、解決ではなく、何のために自分は存在するかの課題を探る旅での道筋の糸道なのだ。

 

人生とは、自分つくりの旅

 自分という作品の完成を目指して還暦までに一応の完成を見るが、それは所詮、師匠のコピー作品である。還暦まで人生を歩いてきて、己の心身には多くの汚れがついている。還暦を機に、目を凝らし、耳を拭い、癖の悪い手と泥にまみれた足を洗い、身についた悪縁を落とし、心の垢を洗わねばならぬ。その上で心を込めて、自分という作品を、自分の心眼で見て、自分の手で仕上げなければ、本物の自分は完成しない。人生で最大の作品は自分自身である。あるべき姿の自分と現在の自分の乖離を見極め、一歩でもあるべき自分に近づくための歩みが人生である。人生に完成はありえない。どれだけ高い状態の未完成で、人生を終るかである。

 

図1 2013年10月27日 大垣市桐ケ崎町で起きた火事

 近年まれにみる大火となった。写真は著者が朝の散歩中に、この火事に遭遇して撮影した。私も手前の消化器を使って初期消火をしたが、全く歯が立ったない大火となった。この写真は岐阜新聞に掲載された。

 課題が解決されていないと、問題(火事)を起こす。火事の原因は、塗装工の当事者が、塗料を違法に大量保管して、当人が煙草を吸いながら仕事をしていたため。そのタバコの火が保管塗料に引火して大火事となった。隣人が再三再四、注意をしていたが、本人が聞く耳を持たなかったという。自業自得である。巻き添えが大迷惑である。違法なのだから、消防署、警察に通報するのが、隣人の社会的責務と思う。結局、延焼を含めて3棟が全焼である。課題は、火事に至らない環境にすることだ。警察への通報も一手段である。

図2 DNAの継承

図3 人生の課題と問題

 

久志能幾研究所  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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