心肺停止…、ちょっといい話
2月2日に受講した防災士養成講座での心臓マッサージの実習で、その指導教官から、ちょっといい話を聞いた。
氏は以前、消防署に勤めており、ある心肺停止をした方の心臓マッサージを担当した。氏はその心臓マッサージを1時間続けたそうだ。普通の人では、心臓マッサージはせいぜい2,3分しか続けられない。氏は訓練を受けているので、1時間の心臓マッサージをできたという。
フルマラソンに出ても、一般の人はせいぜい数キロも全力で走ればギブアップだが、プロのマラソン選手は42kmを全力で走破できる。その違いと同じである。
そのおかげで、家族が患者の最期に間に合い、脳死でない状態で、生きているうちにお別れができた。汗だくで心臓マッサージを1時間もしている氏に家族は感激し、もう十分です、と感謝一杯で心臓マッサージの継続をやめてもらったという。
心臓マッサージも芸の一つ。芸は人の命を助ける。別に1時間も心臓マッサージができなくてもよい。やり方を知っていれば、回りの人とリレーで心臓マッサージを行える。それが文殊の知恵である。
松本明慶大仏師作 文殊菩薩像
世の困難な事件には宝刀が必要であると文殊菩薩も教えている。
宝刀とは情報、知識である。
2025-02-13 久志能幾研究所通信 2994号 小田泰仙
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