80歳で全員が癌になる、宿命、生老病死
人の体には、約37兆個の細胞から出来ていて、毎日、1~2%(約1兆個)の細胞が入れ替わっている。皮膚、髪の毛、血液、骨等の細胞は、毎日入れ替わっている。新しく生まれる細胞と死ぬ細胞数のバランスが取れていて、全体の調和が成り立っている。その均衡を破るのがん細胞である。がん細胞は止めどもなく増殖をして人の命を奪う。
新しく生まれる細胞は、DNAが正確にコピーされて、再生される。しかし約1兆個も毎日、遺伝子がコピーされるとコピーミスも出る。その数は一日、約5000個である。その5000個の不良コピーミスの細胞を体の免疫細胞が殺している。それで健康が維持されている。
そのコピーミスの確率は0.0000005パーセントである。しかし殺しきれなかったコピーミス細胞ががん細胞に成長する。
人は生老病死
人は加齢とともに免疫力が低下する。免疫細胞も生老病死である。免疫力とがん細胞の力が65歳前後で均衡し、それ以降は、ガンの増殖能力が上回り、免疫細胞が出来たがん細胞の全てを殺せなくなる。取りこぼしで、生き延びるがん細胞が出てきて、それが15年後にガンに成長してガンが発症する。
生れたがん細胞の大きさは約0.3μmである。それが眼に見える大きさ(約1mm)に成長するのに細胞が29回増殖する必要がある。29回増殖すると536,870,912(約5億倍)の大きさになる。それには約15年かかる。だから80歳になると、殆どの人はガンになる。その前に別の病気で亡くなる人が大半なので、がんは顕在化しないだけである。老人医療専門医の和田秀樹博士は、高齢の老人を病理解剖すると、全員がんが出来ているという。
我々に出来ることは、免疫力を下げない生活をすること。つまり規則正しい生活、正しい食生活を送る。与えられた命を全うするような生活をする、である。
命が生まれる確率は、1億円の宝くじが連続100万回当たると同じである。生まれた命も絶妙なバランスで生かされている。そんな命を頂いたのだ。命を大事に扱おう。
2024-12-22 久志能幾研究所通信 2984号 小田泰仙
「久志能」↖ で検索
著作権の関係で、無断引用を禁止します。
コメント