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2024年8月26日 (月)

技術者の夢、二号さんの夢、それでも夢をみますか

 私も男の子で元技術者だから、8気筒、5000㏄のガソリンエンジンのスポーツカーを持つことが夢である。ガソリン車のスポーツカーには、技術者が追及した最高の技術が詰まっている。前職では、自動車部品の開発に携わり、試験車運転資格まで取った身である。スポーツカーには憧れる。

 しかし金銭面、体力面、環境面、倫理的にそれは実現しそうにない。そんな車を走らせる場所もない。置く場所もない。そんな高価な車をその辺に置いておけば盗難にあう。相応の車庫や警備が必要だ。車以上のカネがかかる。一般道ではその実力が出せない。

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試乗

 前職で、1992年頃、仕事としてオールアルミ製のホンダNSXに試乗したことがある。バブル最盛期に開発されたマニア垂涎のスポーツカーである。しかしその試乗感想は最悪だった。背は低いし、乗り込みにくいし、背が低いので視界は狭いし、乗りにくい。これはサーキットでないと性能を発揮できないと思った。一般道で走る車ではないと感じた。

 

  

ホンダ・NSX (1990年~) 

生産:1990年 ~2005年     gazooより
https://gazoo.com/feature/gazoo-museum/meisha/bubble/13/04/02/

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  2019年、レクサスLCを20分ほど一般道で試乗した。乗り込むときも普通車と変わらない。一般道を走る分には、カローラの走りと何ら変わりはない。普通の車と同じで感覚が変わらない。ホンダNSXと大違いであった。それに試乗をして、ああこんなものか、との感想であっけなかった。

 このレベルの車はドイツのようなアウトバーンを走らないと宝の持ち腐れだろう。レクサスLCは、「持ってます」アピールの見せびらかしの車である。でも私も男の子だからそういうスポーツカーを持つのは夢である? 一生叶わない夢を持つことはよいことだ。人生の励みとなる。

 しかし実際に所有すると仮定すると、ああこんなものかと1年で手放すだろう。こんな二号さんのような車がそばにいれば、面倒を見るための時間を盗られて、自分の大事な使命ができなくなるだろう。特別な車とは二号さんと同じで、乗らない時の維持費が大変なのだ。乗っていて楽しいのは一瞬である。こんな車でスーパーなどに買いものには行けない。日常生活とは隔別した世界の車である。

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 試乗したレクサスLC

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維持費

 車両価格1500万円以外に、「お手当?」として税金は年間88,000円、保険が年間88,000円、別宅の駐車場代が年間264,000円、ガソリン代が大変、車検代が大変、である。車である以上、定期的に乗ってあげないと、調子が悪くなる。二号さんと同じでご機嫌を取らねばならぬ。それで振り回される。かいしょのない男が持つものではない。

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手切れ金

 高級なスポーツカーを手放すと、買値の半額程でしか値段が付かない。もし買うならフェラーリがよい。下取り価格がレクサスやベンツよりも高価である。

 そんな冷酷な現実を突きつけられても、まだ夢をみれますか?

 夢をみれるなら、本物です。

 

2024-08-26  久志能幾研究所通信 2919号  小田泰仙

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