南海トラフ巨大地震、昇龍の心で対処
南海トラフ巨大地震が襲来して、家が倒壊し、家族を失い、無一文になっても、命さえあり、そこから立ち上がる気力があればよい。それが心身の復元力・耐震力・剛性力である。
天は自ら助くる者を助く。
Heaven helps those who help themselves.
トヨタ生産システム式に言えば、自工程完結である。
人間社会で生み出したものは、人間社会で解決できる。日本列島に住む以上は、天災を考えて、家の耐震化や都市の防御システムを考えねばならぬ。残念ながら、現在、それが不十分である。でも今から準備すればよい。気づいた時が改革を始める時だ。何事も遅すぎることはない。
忍法踏み倒し
人生でどんな激震に出会っても、心身の耐震力が高ければ、また立ち上がれる。どうせ裸で生まれて裸で死んでいく身である。
失うものは、この世の夢幻の作り物である。
色即是空、空即是色
どれだけ借金を背負っても、命までは取られない。一億円の借金もあの世では空手形である。忍法踏み倒しで、この世をたくましく生きよう。そういうノー天気力が高コンプライアンス体質である。
大震災に向けて貯めるべきは、どんな状況でも生きていく気力体力、焼け野原で生きていく生命力である。太平洋戦争の敗戦後、日本は焼け野原から奇跡の復興を成し遂げたではないか。そのたくましい精神を思い出そう。
過去2000年間のスケールで考えれば、日本人として日本列島に住めば、100年毎に南海トラフ巨大地震に遭うのは定期災害である。ご先祖はそれに耐えて、何度も立ち上ってきた。現代人の我々が耐えれないはずがない。
ただ今の現代人は虚空のシガラミを持ち過ぎている。巨大地震が定期的に襲ってくることを忘れて、砂上の楼閣の財産を作り上げすぎた。先人がここまで津波が来た、という痕跡を残したのに、それを超えて住宅地を作ってしまった。子孫は、先人の戒めを忘れていた。遅くても、それに気が付けば、対策が打てる。そうすれば耐震力が上がる。
太平洋戦争と比較
南海トラフ巨大地震で220兆円の損害、死者は32万人がでることが予想される。そのために100兆円を防災にかければ、その4割は減災できる。やるかやらないかだけである。やってくれる政治家に投票しよう。
過去の太平洋戦争で320万人の日本人が亡くなった。その人災をおもえば、南海トラフ巨大地震の準備にカネをかけて準備はできる。
太平洋戦争(日中戦争を含む)の名目上の戦費総額は約7600億円。 日中戦争開戦時のGDPは228億円で、戦費総額のGDP比率を計算すると、33倍になる。国家予算に対する比率では280倍となる。
南海トラフ巨大地震は大戦争である。その対策に、国家予算と同額の100兆円をかけてもおかしくない。10年計画で、毎年10兆円を投入するだけだ。
2024年度の防衛予算は、6兆7880億円である。それからすれば10兆円を捻出するのは難しい話ではない。
それを阻害するのは、パーティー券での裏金で蠢く売国奴議員たちである。がん細胞のような議員を排除しないと、対策が打てない。国民がしっかりと目を開いて売国奴を選挙で排除することだ。
.
昇龍の心
世の中の激震やトラブルに対して、超越した姿が昇龍である。そんな地獄の域を抜け出し、昇天すればよいのだ。どんなに被災しても、心が龍であれば、極楽である。日本で起きる災害は、宇宙根源の理に従って起きることで、アウシュビッツやシベリア抑留のような人間が起こす地獄絵ではないのだ。起こることが確実視されている自然災害を軽視して、それに備えなかったら、鉄槌が下される。
昇龍 樋口ナオミ 画 Saganにて
中島法晃 画 「楽園」(下側)と「現象」(上側) Saganにて
中島法晃 画 「現象」部分
中島法晃 画 「楽園」部分
コンプライアンス
コンプライアンスとは機械工学用語で、ばね定数の逆数を指す数値である。コンプライアンス値が高いとは、バネが力を受けてもたわみが少ないことを現す。つまり剛性の高さを言う。
コンプライアンス=1÷【ばね定数】
船で言えば、横波を受けて傾いても復元する力である。コンプライアンス値が小さいと沈没してしまう。
パワーステアリングで言えば、小さな石ころを踏んでも、ハンドルを取られず真っすぐ走れる能力である。パワーステアリングは、曲がるのは簡単だが、真っ直ぐに走るように設計するのが難しい。人生も同じで、曲がるのは簡単だ。一事一心一本道で真っ直ぐに走るのが難しい。
要は、コンプライアンスとは、外から力を受けても動かない程度を現す。法律用語でコンプライアンスとは順法精神のことで、下世話に言えば、賄賂をもらっても動かない程度を現す。100万円の賄賂で違法行為を許せば、その人のコンプライアンスは100万円である。
人のコンプライアンスとは、人生で色んな逆境や賄賂の力を受けても、それに耐えれれば、それがその人のコンプライアンス(耐震能力)は高いと言える。
久志能幾研究所通信 人生のコンプライアンス値
.
心身の耐震力向上策
宇宙根源の理に従う
過去2000年間、100年に一度、南海トラフ大地震が起きているのだから、それに備えるのが心の耐震力の向上である。
笑顔でやりすごす
笑顔こそ、耐震力の現れである。
笑う門に、龍風が来る。
健康管理
死んでもいいから、健康を目指す。健康でないと、逆境に耐えられない。
そのために免疫力向上を心がける。健康なら、どんな逆境でも乗り越えられる。
.
報恩感謝
どんな辛いことも、前工程は神様、後工程はお客様と考えればよい。神仏から与えられた課題が仕事である。そこから付加価値を生み出すのが自分の責任である。トヨタ生産システムの考えである。
頭を低く
エリートは頭が高い。頭でっかちで、頭が高いと逆境に弱い。人間は裸で生まれて、裸で死んでいく。そう達観すれば、何も怖くない。
家の屋根に重たい太陽光パネルを載せると、地震の際、倒壊の恐れが出る。それと同じである。
転ぶ練習をする
自転車が早く上手くなる秘訣は、沢山転ぶこと。それは転んで立ち上がる練習である。辛い目や失敗を多く経験して心を柔らかく(柔軟に)しておく。失敗を経験として捉える。失敗を試行錯誤の一つとして捉える。そうすれば失敗が苦でなくなる。失敗して泣いた数だけ、心のコンプライアンス値が高くなったと思う事
転んでもよい、泣いてもよい、感情に揺さぶられてもよい。大きく振れて、元に戻ればよい。もとに戻る力が耐震力だ。戻らないと、そのまま鬱病になって人生が終わってしまう。それの耐力の大きさがコンプライアンス値であらわされる。
ヴァーサ号
スウェーデン海軍のヴァーサ号はグスタフ2世アドルフの命によって1626年起工された当時世界最大の戦艦である。ヴァーサ号は、高さ52m、長さ69m、重量1200トン、10枚もの帆を掲げる3本のマストの戦艦であった。64の大砲が装備されてた重量級の戦艦である。
ヴァーサ号は処女航海に出て1300mほど走行して、横風に煽られ、バランスを崩し、湾内で沈没した。戦わずして沈んだので、平和を愛するスウェーデンを象徴する戦艦である。
沈没原因は、頭でっかちの船体構造にあった。要は船のコンプライアンス値が低かったのだ。まるで頭でっかちのエリートが社会で失敗するのと同じ構図である。
私は1985年、このヴァーサ号博物館を訪れ、多くのことを学んだ。
写真は、WASA 公式ガイドブックより引用
2024-01-13 久志能幾研究所通信 2805号 小田泰仙
「久志能」↖ で検索
著作権の関係で、無断引用を禁止します
コメント