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2023年4月21日 (金)

人生最大のバクチ 人に賭ける

 

失敗の代償 

 飲むことで失敗をしでかしても、禁酒して出直せばよい。買うのに失敗しても金を出して買い直せばよい。しかし人生の博打を打ち直すことは難しい。それに失敗すると時間を失うのだ。モノはカネを出せば元に戻せるが、失った時間は、いくら金を積んでも取り戻せない。

 人生の最大の博打とは人の選択である。そのプロジェクトで誰に賭けるかである。失敗すると人生の時間を失う。時間とは、命である。命とは、その人が人生で使える時間の総量である。

 その人を選ぶ、会社を選ぶ、結婚相手を選ぶ、全て博打を打つと同じで、その成否が人生を決める。それは確率論で少しは変えられる。

 孟母三遷も人生の危険な人を避けるための確率論である。人生を共にする人やモノを選ぶのは、博打を打つと同じだ。それに勝利する確率を上げる選択、危険に巻き込まれる確率を下げる選択を取れば、その確率は変えられる。

 日露戦争でも、日本は東郷平八郎に賭けた。だから日本海海戦で勝利を得て、ロシアに勝てた。そのかける人の選択を誤れば、日本はロシアに負けて、領土を割譲させられて、北海道はロシア領になっていたかもしれない。

 その時の人事の選択理由は、「東郷平八郎は運がいい男であった」であった。

 第二次世界大戦が起きたのは、ドイツ国民がヒトラーを選択したのが、最大の原因である。そのため、日本は戦争に巻き込まれた。それで私の父の弟の2人がビルマで戦死し、地獄のシベリアで抑留されシベリアの土になった。当時の日本の選挙で、国民が戦争に走るような議員を選んだのだ。

 国の未来は、議員、市長、知事、首相の選択に懸かっている。心して選挙に行こう。

 

人の選択

 友、結婚相手、師という人の選択なら、観相学で判断すればよい。

 男の顔は履歴書、女の顔は請求書である。「男は40過ぎたら顔に責任を持たねばならぬ」とリンカーンは言った。人の人格は、顔を観ればわかる。

 

会社の選択

 就職先の会社を選択するなら、経営理念、歴史、創業者を調べればよい。

 不祥事を起こしている会社はまた同じような事件を起こす。歴史は繰り返す。自動車会社のN社の生い立ち、労働争議の歴史をみれば、将来は予見できる。ゴーンはそれに付け込んだのだ。

 

確率論

 人生の選択は丁半の博打ではない。手順を踏み調べれば、8割の確率で危険を避けることが出来る。後の2割は人生の綾である。運命は95%が運である。それが運命だ。宿命ではない。

 だから私は人相学を学び、会社の歴史を学び、宗教家の人物像を学び、歴史を学び、相手の文章能力を調べ、日本人としての感性を観ている。そうこうしていたら、所蔵する書籍の重量が5トンを超えた。

 

選挙

 選挙での選択でも同じである。私は候補者の日頃の言動を調べ、選挙ポスターの顔を熟視して、誰に投票するか決めている。

 

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2023-04-21  久志能幾研究所通信 2673号  小田泰仙

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