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2023年3月17日 (金)

お命鑑定団、余命宣告(3/3) 大垣市に死相あり 

 

 都市も生き物だ。成長もすれば、衰退もする。息もすれば、病身にもなるし、死さえある。夕張市のように破綻さえもする。大垣市を己の利権のせいで死に追いやる政権さえ存在する。

 増田寛也編著『地方消滅』(中公新書)によれば、この日本の状態では、896自治体が消滅する恐れがあると警告する。

 2010年の大垣市の人口は161,160人だが、2040年には129,646人に激減すると予想されている。しかし大垣市の「大垣市未来ビジョン」でも、大変だ大変だと言うだけで、内容はお花畑のようで、実質的にオカラ状態である。いわば手抜き工事の欠陥建物と同じである。その対策が意味不明、的外れである。大垣市はそれの危機に対して、無責任である。

 大垣市の没落速度は、岐阜県内一である。大垣市が消滅する可能性が一番高い。なにせこの20年で公示地価が半値以下に暴落したのだ。他市ではリニア景気で上昇しているに、だ。大垣の人口も20年間、減少の一途である。

 そしてそれを証明するかのように、2022年に「大垣市未来ビジョン」第一期が終わって、その計画は大失敗であったことが判明した。しかし大垣市は計画を変更せず、今でも猪突猛進である。

 石田市長は「大垣市未来ビジョン」第一期の終了を踏まえて第2期を継続すると宣言したが、第一期の結果には口をつぐむ。その結果を発表すべきである。

 そんななか、大垣市役人は没落を加速させる施策に余念がない。それは役人どもが利権に目がくらみ、大垣の再建に全く無関心であるためだ。

 

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  増田寛也編著『地方消滅』(中公新書)

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大垣市の観相

 都市の駅前にマンションや予備校が多く立ち並ぶと、その街の命は風前の灯で、死相が出たと鑑定される。そうなると、その街の滅亡は近い。

 大垣駅前にマンションが数多く建つのに比例して、大垣は寂れて行った。大垣市の市長を筆頭に、行政はそれに全く無感心であった。

 2019年8月31日に駅前の百貨店ヤナゲンが閉店して、大垣駅前商店街は完全な幽霊となった。跡地にマンションが出来た。

 駅前にあったお店を潰してマンションを建てれば、街を歩く買い物客がいなくなるのは必然である。皆が商店街に出向くのは、買い物でワクワク出来るからだ。商店街を歩いていると、ウインドウショッピングだけでも楽しいからだ。

 私でも名古屋に出かける理由の一つが、ウインドウショッピングしても楽しいからだ。それが大垣駅前商店街には消滅している。

 

 

市場の鉄則

 そのお店の多くが無くなった商店街には誰も行かない。当たり前の話である。だれが好んで、マンションが建ち並び、予備校が多く建ち、買い物するお店が無い街には、遊びにも行かない。大垣駅前には、その昔、有名店が多くあったが、今は消滅した。だからそこへ遊びに行く意味が無いからだ。

 

美人コンテスト

 人は楽しくない場所などには絶対に行かない。魅力が無いのだ。美人コンテストでも顔が勝負である。大垣市の顔は大垣駅前商店街である。大垣駅商店街に魅力が無くなれば、大垣市の公示地価が下がる。市場の血の掟である。オツムがお花畑の大垣お役人にはそれが分からないようだ。

 「大垣市未来ビジョン」の施策でも後から失敗の責任を問われないような下劣な施策と目標値が描いてある。とても真剣に取り組むとは思えない。

 

大垣駅前のマンションの利点

 大垣駅前のマンションの住民の多くは、電車で名古屋方面に通勤している。名古屋市内にマンションを買うより、大垣で買った方が安く便利である。名古屋まで快速で32分である。毎時4本の快速が早朝より深夜まで走っており、名古屋市内よりも便利である。

 

問題点:カネ喰い虫の存在

 マンション住民は名古屋で稼いで、名古屋に所得税を落とし、大垣の住居サービスを受けている。だからマンション住民の大部分が自治会に入っていない。その結果、自治会費から払われる社会福祉協議会費も赤い羽根共同募金も、大垣の神社関係の寄付もない。そんなことはマンション族には「知ったことではない」のだ。かれらは大垣に住んでいるが、大垣市民ではないのだ。

 それでもマンション賊は、学校施設、病院、福祉、ごみ収集の負担金は大垣市に押し付ける。だからマンション賊が増えると、大垣市は貧乏になる。

 マンションが建った区域は、住民サービスでカネはかかるが、商店街のようには金を生まない厄介な存在だ。大垣市には死神の存在である。だから駅前にマンションが建てば、をますます大垣市は衰退する。

 

狂った政策

 そのマンションを駅前に数多く建てて人口を増やそうと画策したのが、前市長である。前市長は人口増のメリットしか見ておらず、負の側面には頭が回らない。前市長は大学受験時に記憶力だけは良かったようだが、賢さはない。前市長は左脳しか働かない愚かな人であった。それでも自分の保身には最高の頭脳策略を使った。選挙でも対抗馬が出にくくする方策に最大の労力を使った。それで5選、20年間の独裁政治を貫いた。それで大垣市は没落した。その方針を継承しているのが、現市長である。だから大垣市の未来には死相が色濃く出ている。

 

 大垣市を発展させるには、大垣市に魅力を造り出さねば、発展はない。その地道な努力は、士農工商の身分制度がまかり通る大垣市では、無理である。そんな奇特な役人にはない。大垣の役人のみんなは、この20年間でヒラメになった。役人は保身が最優先なのだ。

 

 市民に出来ることは、選挙で死相のある候補者に投票しないことだ。大垣市を良くする意志ある候補者に投票するしかない。死相のある候補者とは、利権まみれの政治家である。ごみ袋有料化を推進した議員達である。

 市の施策に問題があれば声を出して抗議する。それしかない。黙っているのが一番悪い。黙っていれば、大垣市行政はやりたい放題である。

 

 

2023-03-16  久志能幾研究所通信 2643  小田泰仙

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