白い悪魔が来りて笛を吹く 雪道異聞
年に数回しか雪に降らない温暖な地域では、雪が降ったら外出禁止である。そういう地域に住む私は、スノータイヤさえ準備をしていない。スパイク靴も準備していない。
危機管理として組織の長は、急に雪が降った時は、天気予報を確認して、当日の会合中止を事前に連絡するのが原則である。
私が幹事なら、即、会合中止、資料を取りに来るのも禁止の連絡をする。
危機管理として、雪国以外では、雪が降ったら外出禁止である。
加齢により足腰が弱くなり、バランスを取る能力も低下しているので、雪道や凍った路で足を滑らせる危険が増える。
同時に判断能力も落ちてくる。まだ大丈夫だと雪道を走り、地獄に落ちる。
雪は白い悪魔なのだ。
君子危うきに近寄らず。
翌日のセミナー参加を中止
2022年2月5日(金)、当日の天気予報で東海地方は、翌日は大雪警報である。私は1時間毎の天気予報を確認して、これはやばいと判断した。それで翌日10時の岐阜市ハウスメーカの講習会参加をキャンセルした。約22時間前の判断(前日の11時22分に電話連絡)である。
天気予報からの推測では、国道21号線が朝、雪で凍結の恐れがあり、車で行くのが危険と判断した。
会合に行くのを中止
当日(2022年2月5日(土))、私は19時からある集会に参加する予定であった。会合場所が近くのため、雪の降る様子を見てから参加の可否を判断することにした。
18時10分頃、外を少し歩いたら、基幹道路は車の通行で路上に雪は少なかったが、側道は10センチほどの雪山である。交通量の少ない自宅前の市道は、積雪が5~10センチほどで、車輪の通った跡にこそ雪は薄かったが、側道の足元が少し不安で、歩くのが危険であった。それで集会には欠席を幹事に連絡し、月曜日に資料をもらいに行くと連絡を入れた。
後で聞くと、当日に参加者に渡す生菓子があるので、会合は中止にしたが、皆さんに中止連絡はせず、来てもらって資料とお菓子を渡したとのこと。
これは高齢者の多い集会に対する対応として間違いである。参加者を危険な道を歩かせ、車の運転者に危険に陥れ、交通事故の恐れがあった。わずか数百円の生菓子が痛むのが惜しいと判断したのが原因であった。命と生菓子を比較するようで、愚かな判断である。
雪道事故の責任
雪道でスリップして交通事故を起こした場合の過失割合は、100:0である。スリップした側が100の責任を負う。
「前の車両がブレーキ以外の手段によって停止した場合でも、安全に停止できるだけの車間距離を取らなければならない。」と道路交通法で定められている。雪道は滑りやすいのは、自明である。スリップする可能性も考えて車間距離を取らねばならむ。だからスリップした側に100の責任がかかる。
特に雪国以外では、数年に一回しか雪道に遭遇しないので、その判断を間違えがちである。
私のスリップ事故
2003年頃、私が車通勤をしていた時、朝起きたら、雪が降っていた。数時間、様子を見てから基幹道路は大丈夫だと判断して車で出かけた。しかし道は大渋滞で、通常30分で行ける道が2時間余もかかってしまった。それもあと数キロにところで、車がスリップして自損事故を起こした。路面が東名高速の陸橋の日陰のため凍結していて、それに気が付かなかったのが原因である。その損害費用10万円。車両保険に入っていないので、大被害である。事故は、バンパーだけの被害で、怪我や相手との事故でなかったのが幸いである。
それ以来、雪が降ったら、車に乗らないと決めた。雪が降れば、会社を休めばよいのだ。当時は完全な会社人間で、何があっても会社に行かねば、というように頭が凝り固まっていた。なんと可哀そうな自分だったことか。事故で目が覚めた。
徒歩で転倒骨折
2011年の大雪の時、私はいつものように「四季の路」に朝の散歩に出かけた。その時は無事だったが、後日の寒い朝、路面が凍っており、水門川沿いの歩道で滑り、私は転倒して骨折した。それ以来、雪が降ったり、凍結の恐れのある日は、外出を控えている。
それで、今回(2月5日)の会合の欠席を決めた。自分の城は自分で守る。私はオダ仏教の城主なのだ。
大垣「四季の路」 2011年1月16日 撮影
2022-02-07 久志能幾研究所通信 2297号 小田泰仙
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