壁にぶち当たったら 小休止
自分が変わらない限り、何も変わらない。
2006年5月28日 明徳塾で 馬場恵峰師談
郵便ポストが赤いのも、みんな私が悪いのよ。自分が東大に行けず、郵政次官になれず、赤を変える政策を取れなかったのが、原因なのよ。上級国民になれる勉強をしなかった自分が悪いのよ。
しかし人間界で起きた事象は、人間界で解決できる。解決でないのは、自分が変わらなかったためだ。成長しなかったためだ。その突破口を見付ける能力を付けなかっためだ。知恵を出す努力をしなかったためだ。
この激変する社会で生き延びられるのは、最適な能力を付けた種である。けっして学校の試験で良い点数を取った人間ではない。古典的エリート種は絶滅危惧種である。上級国民でない我々は、新世界を生きるために、変わろう。
問題の壁から一歩下がって、全体を見渡して、壁を通り抜ける道を見付ければよいのだ。壁を壊す必要はない。その壁を避ける道を見付ければよいだけだ。その道が利己的でなく、利他的であったら、世の人が応援してくれる。
夏の日に、家の中に飛び込んできた虫が、窓ガラスに何度も突撃して、そのたびに窓から墜落する様を頻繁に見る。その窓はその横が少し開いている。そこに行けば、すぐ外に出られるのに、その虫は何回も閉じた窓ガラスに突撃である。
我々も同じようなことをしていないか、反省しよう。自然は我々に、多くに事を教えてくれている。自然は声なき経を唱えている。それに気が付かないだけである。
宇宙根源の理に従おう。素直な目で、事象を観よう。「観る」とは一段高い位置から観測することを言う。一段高い観点から観れば、地平線が見える。遠くまで見える。精進して人格を上げ、観音菩薩の眼を持とう。今見えているのは、自分の低い人格の世界での映像である。
馬場恵峰書
松本明慶大仏師作 聖観音菩薩像
2022-02-20 久志能幾研究所通信 2310号 小田泰仙
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