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2022年1月15日 (土)

家の構造はどれが強い? 鉄骨、木造、2×4工法?

 

 私が調査して出した結論は、どの方式でも強度は同じ。どういう強度にしたいかを決めれば、それに合わせて設計をするので、完成した家の強度は、どれでも同じである。

 各方式の違いは、間取りの自由度、壁の自由度の差である。木造が弱そうに思われるが、剛性ある壁を作り、鉄骨よりは窓部は小さいが強度のある柱・壁構成で設計して建てれば、耐震強度3は設計できる。

 鉄骨なら、その材料強度が強いので、柱と柱の間隔を空けることが出来る。そのため柱のない大空間が作れる。ハウスメーカも営利団体だから、耐震強度3の範囲内で限界設計をする。だから一概に鉄骨が強いとは言えない。それだけである。

 現在のハウスメーカが作る家は、どのメーカも耐震強度3で作られているから、震度7の地震が来ても倒壊することはない。

 だだし繰り返しの巨大地震に耐えられるかは、別問題である。注文時にそういう仕様にすればよい。

 

 後は好みの問題である。間取りの自由度を上げたいのか、木の温もりを大事にしたいのか、工業製品として品質が保証された家を建てたいのか、宮大工のような職人の技の家を建てたいか、綜合的に家を開発したいのか、そういう問題である。

 

方針

 まずどういうコンセプトの家にするか、どういう強度の家にするか、どれだけの耐用年数にするか、土地の使用方法、30年後の予定、資金繰りをきめること。最後にどのハウスメーカにするかである。それを決めないので、ハウスメーカの都合に合わせて家を押し付けられてしまう。それは避けねばならぬ。

 

価値観の激変

 家の価格の問題ではない。金が必要になったら、その金を作ればよいのだ。金を作る能力を作るのが先である。金は財産ではない。お足である。どんな時代でも金を生み出す能力を身に着けるのが、財産である。価値観が変われば、貯めた金は一瞬で紙くずになる。

 私の母方の祖父も、1946年2月16日夕刻、幣原内閣の突然の新円切り替え通告で、銀行に預けてあった虎の子の退職金が預金封鎖となり、それが解除された時には、紙くず同然になった。「政府を信用するな」が母の私への教えであった。だから私も政府を信用しない。政府のこの70年間の行動を見ていれば、それが真実であったと感じる。

 

悪いことに使うのでなければ、金は何とかなるものだ。(トヨタの石田退三氏)

 

金が出来たら設備に回せ。人で効率を上げようとしてはならない。(トヨタの大野耐一氏)

 

 この言葉から得た私の信条は、「金ができたら、設備(自己投資)に回せ」、「金がないなら、自分に投資せよ」である。家も教育投資も自分の付加価値を生み出す設備である。だから私は、自己投資には金を惜しまなかった。政府も信用しなかった。だから今も社会から殺されず、生きている。

 

2022-01-15  久志能幾研究所通信 2273号  小田泰仙

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