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2021年12月11日 (土)

人間の体の営みは、会社経営と同じ(2)

会社の存在意味、自分の存在意味

 会社は何のために存在するか。それを見失うから、経営が迷走する。会社を創立した創業者の心を忘れるから、拝金主義者の社長が会社を潰すのだ。

 今のソフトバンクは、創業当初の理念を忘れ、企業の売買やマネーゲームで金儲けをしているから、経営が迷走する。金が目的だけで、C国企業に肩入れするから、企業の存続さえ危うくなる事態に直面する。

 

 自分は何のために生きているかを考えないと、非常事態の時に判断を誤る。定年後、生きる目的がないと、認知症にまっしぐらである。生きる目的があれば、やることは無限にある。

 人生で最大の目的は、最低1人を幸せにする事だ。その一人が自分である。金に目が眩んで、人生を迷走すれば、幸せにはなれない。

 

経営とは

 持てる資源を最大限に活用して、世の中に付加価値を生み出すこと。

 自分の持つ資源、つまり人、モノ、金、情報を活用して、世の中に最大の付加価値を生み出すことである。

 自分の資源とは、カネや学歴だけではない。友人も親戚も、過去の失敗の経験も大事な資源である。持てる資源を最大限に使えば、何でも出来ると思おう。できなかったのではない。やらなかっただけである。

 

生存領域

 会社がどの方面で営業活動をするか、会社設立の時、決めたエリアを逸脱するから、経営方針が破綻してしまう。成功後、他分野に進出した場合に生存領域と違う場合に、経営破綻する例が多い。

 今のソフトバンクは、企業の売買やマネーゲームで金儲けをしている。創業時代の生存領域とはかけ離れた存在となっている。

 私は孫氏の経営方針に疑問を持ち、Tu-kaがソフトバンクに買収されたので、Tu-kaからauの携帯電話会社に変えた。

 会社創立の趣旨を思い出せば、今の状態が反省できる。その会社が当初と逸脱した会社に変貌したら、付き合いを止めるべきだ(その会社の製品を買わない)。

 

ソニーの悪事例

 その悪例の一つがソニーである。ソニーは今やゲームや金融で稼ぐ会社になってしまった。ソニー没落の原因は当初の会社設立の趣旨から外れてしまい、グローバル経済主義に汚染されたからだ。

 ソニーがおかしくなったのは、アメリカ流の経営方式と成果主義を取り入れ、グローバル経済主義にハマり始めてからである。東大出の役員が増えていくにつれ、メンタルで病む社員が増えていった。

 下記の会社創立の趣旨を見れば、近年のソニーが、会社設立の精神と今はかけ離れていることが明白である。だからソニーは没落した。

 

ソニー会社設立の目的

一、真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設

一、日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動

一、戦時中、各方面に非常に進歩したる技術の国民生活内への即事応用

一、諸大学、研究所等の研究成果のうち、最も国民生活に応用価値を有する優秀なるものの迅速なる製品、商品化

一、無線通信機類の日常生活への浸透化、並びに家庭電化の促進

一、戦災通信網の復旧作業に対する積極的参加、並びに必要なる技術の提供

一、新時代にふさわしき優秀ラヂオセットの製作・普及、並びにラヂオサービスの徹底化

一、国民科学知識の実際的啓蒙活動

 

ソニー経営方針

一、不当なる儲け主義を廃し、あくまで内容の充実、実質的な活動に重点を置き、いたずらに規模の大を追わず

一、経営規模としては、むしろ小なるを望み、大経営企業の大経営なるがために進み得ざる分野に、技術の進路と経営活動を期する

一、極力製品の選択に努め、技術上の困難はむしろこれを歓迎、量の多少に関せず最も社会的に利用度の高い高級技術製品を対象とす。また、単に電気、機械等の形式的分類は避け、その両者を統合せるがごとき、他社の追随を絶対許さざる境地に独自なる製品化を行う

一、技術界・業界に多くの知己(ちき)関係と、絶大なる信用を有するわが社の特長を最高度に活用。以(もっ)て大資本に充分匹敵するに足る生産活動、販路の開拓、資材の獲得等を相互扶助的に行う

一、従来の下請工場を独立自主的経営の方向へ指導・育成し、相互扶助の陣営の拡大強化を図る

一、従業員は厳選されたる、かなり小員数をもって構成し、形式的職階制を避け、一切の秩序を実力本位、人格主義の上に置き個人の技能を最大限度に発揮せしむ

一、会社の余剰利益は、適切なる方法をもって全従業員に配分、また生活安定の道も実質的面より充分考慮・援助し、会社の仕事すなわち自己の仕事の観念を徹底せしむ。

 

会社の価値観、自分の価値観

 今の日本企業の低落ぶりを鑑み、自分の生存領域は何処なのか、自分を活かせる分野はどこなのか、それを考えて生きることが幸せにつながる。

 安さだけで、製品を世に提供することが世に付加価値を与えるのか。

 自分有限会社の経営方針として、安さだけが選択の優先となっていないか。安さだけの人生で終わりたいのか、を考えよう。

 安くするとは、ディスカウントである。心理学で、安売り、値引きする思想は、自分を安売りすることで、自分はダメだダメだと自己暗示することである。自分を過度に値下げすることである。安さ以外の価値を認めなくなる。そんな人生を送ってはならない。

 安いだけに価値を認めると、安い食品、安いもので構成された身の回りのもので取り囲まれて暮すことになる。それ以外の価値を認めないので、体に悪いものでも、手を出してしまう。それでは人生が終わってしまう。

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 馬場恵峰書

2021-12-11  久志能幾研究所通信 2235号  小田泰仙

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