「床暖房が標準」の住宅メーカを候補から外す
I社の住宅は、床暖房設備が標準である。私の検討結果から、現在の高密度、高断熱の家屋では、床暖房は不要と判断した。床暖房が標準仕様では、建てる家のメーカの候補会社から外さざる得ない。床暖房を設備から外すことができないのでは、問題外である。
床暖房は、体に対して過剰な甘やかしと思う。それでは体の抵抗力が劣化する。人間、年中ぬくぬくしているのは、私の信条にあわない。四季の変化があってこそ、日本人だと思う。
床暖房は、低温火傷の危険性がある。若いときは良いが、高齢になると温度への感覚が鈍くなっている。高齢者は、低温火傷になるまで気が付かない。幼児でも同じである。幼児はそれを表現できないので危険である。
床暖房は、10年後にその装置のメンテナンスコストが生じる。技術者である私の方針・シンプルイズベストから外れる。家の部品が増えれば、故障(トラブル)の原因となる。特に床暖房設備は家に埋め込みなので、故障時は厄介なのだ。
その床暖房の製造メーカがC社である。私はその社に何か違和感を覚えていた。そこでその社の社是を調べてみると、「社憲 会社は絶えずよりよい製品を作り、之を広く普及することに努力し、以って社会文化の向上に寄与しよう。」である。これは違和感を覚える社是である。「社是を見ればその会社が分かる」が私の持論である。
なぜ動詞が「~しよう」なのか。ひとごとの文章である。社是の文言なら決意として、「~します」とすべきだ。社是で「努力」とは、お笑いである。努力とは「努力をしました、結果はダメでした」という場合に使う文言である。他人が評価して「努力」と言うのは良いが、自分で言ってはお笑いである。
また従業員が1300人の企業である。規模で少々不安に思う。
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現在の暖房状況
現在の私の住まいの居間の暖房はエアコンである。その居間と台所と仕事部屋と書庫(計42畳)は、襖や戸を取っ払い、一続きの間として畳敷きにしている。それで冬でもそんなに寒いとは思わない。床の材料に、住宅メーカ推奨の杉の無垢材を使うか、畳敷きにすれよいと判断した。畳の熱伝導率は杉の熱伝導率とほぼ同じかそれ以上である。だからその温かさは、杉の無垢材使用の床の場合と同じと診断した。
以上の理由で、床暖房は不要で、エアコンで十分だと判定した。それを強制的に標準設備として押し付けてくる住宅メーカは、候補から外すしかない。
検討資料
室内暖房の比較
1案 床暖房 合板床材+床暖房 +光熱費+保守費用
2案 エアコン暖房 無垢床材+エアコン+光熱費+保守費用
3案 エアコン暖房 畳 +エアコン+光熱費+保守費用
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床の材質の差で断熱比較
畳の熱伝導率 0.08
杉の熱伝導率 0.12
合板の熱伝導率 0.16
コンクリート 1.0
ガラス 0.7
2021-11-19 久志能幾研究所通信 2213 小田泰仙
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