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2021年11月 2日 (火)

人の生きる目的は、大佛になること

 

人は動物として生まれて、躾と教育で人間に成長する。

人間に成長したら、次の目的は佛になることだ。

佛になるなら、もっと大きな大佛を目指すことだ。

小さな佛で満足してはならぬ。

 

海は水を辞せざるが故に、大海となった。

(自侘は時に随うて無窮なり、海の水を辞せざるは同時なり(修証義))

人は大海のように、人生の清濁を併せ飲む大佛になることだ。

そうすれば小さな欠点は見えなくなる。

神ではない。大神でもない。大佛になることだ。

佛こそは、人間が精進した後、昇華してなれる存在である。

しかし人がいくら頑張っても神にはなれない。

神になったら、「人でなし」だ。

己が仏師として、己の中にある佛を彫り出すことだ。

自分には、自分さえ知らない大きな能力が潜んでいる。

 

それを覆う無知や傲慢さを削ぎ落すには、己に傷がつく必要がある。

それが自分の中にある佛を創造することだ。

「創」とは絆創膏の「きず」「刂」(砥石)の象形文字である。

武士は刀で傷を受けても、なにクソと血が吹きあがる傷口に焼酎を吹き付ける。

その傷口から新しく強靭な細胞が再生される。

 

大佛大器を目指せ。大佛は全てを受け入れる大きな器である。

その器には大智大賢慈悲が入っている。

大佛は悲しみも喜びも総てを受け入れる大きな器である。

 

私はそれを目指して精進している。

大佛を納めるオダ仏教本殿を建てよう。

棒ほど願って針ほど叶う。

大仏を目指して、結果が小佛でもいいではないか。

小さな童地蔵が精進をして、大佛に変身する。

仏道を歩むプロセスが大事なのだ。

千里の道も一歩から。

大仏を目指さないと、小佛にさえなれない。

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西国二番札所・紀三井寺の佛頭(2m40cm)を製作中の松本明慶大仏師

 『大佛師 松本明慶 作品集』小学館より

 本図は大仏師松本明慶仏像彫刻美術館の掲載許可を得ています。

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  童地蔵  松本工房

 

4k8a02371s  馬場恵峰書

2021-11-02  久志能幾研究所通信 2197  小田泰仙

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