菅内閣のコロナ対策は、八甲田山雪中行軍遭難事故と同じ
1902年1月23日、八甲田山雪中行軍遭難事故が起きた。大日本帝国陸軍第八師団が雪中行軍中に遭難し、訓練参加者210人中、199名が死亡した。世界山岳史上から見ても最大級の惨事であった。
これが起きた原因は、旧陸軍の精神論最優先体質、引き返すのは軍人として恥の思想、メンツの問題、危機管理不足、リーダーシップの欠如、である。
現在の菅内閣の新型コロナ対策への運営姿勢は、旧日本陸軍の体質そのものである。楽観的見通しで八甲田山の雪中行軍訓練に出かけた陸軍体質と同じである。
気象条件が変わっても、そのまま行軍を続けたのは、オリンピック開催を強行したいためのメンツの問題と同じである。旧陸軍は、行軍中、何度も判断ミスを繰り返したが、最初の方針を変えず、行進行動と目的地を変えなかった。雪中行軍の目的は訓練であるが、問題が起きるとそれは指導者のメンツの問題になって迷走した。それは、陸軍が精神論で固められて、間違いをするはずがないと自負していたためだ。
コロナ禍中の強行行軍
菅内閣は、前例を踏襲して、方針を変えるのは恥だと思っているようだ。菅内閣は、コロナ禍が勢いを増し、感染爆発が起き、デルタ株までが出始めたのに、日本のメンツを重んじて、国民の命の安全を忘れ、そのままオリンピック開催を強行した。それで感染爆発が起きた。
それでも感染爆発とオリンピック開催は関係ないと、丸山五輪相は菅総理に忖度して、否定して威張る有様だ。科学的な見地でモノを話せないのは、旧陸軍の精神論最優先と同じである。それでパラリンピックまで継続強行開催である。ますます感染が広がった。
途中で状況が変わっても、反省もせず、最初に決めた方針に固執する様は、旧帝国陸軍の体質と何ら変わらない。「欲しがりません勝つまでは」が、今は「感染爆発が収まるまで、外出自粛」である。それが突き進んで、前回は、太平洋戦争の敗戦とつながった。今回は、日本経済が、世界の他国に敗戦である。
行く末
今は菅総理の「お導き」で、日本は地獄への道を邁進している。その姿は、遭難し、直立したまま仮死状態で発見された後藤房之助伍長の像と重なる。菅総理は、相変わらずワクチン接種だけを唱え、感染者に自宅療養を強い、原稿も棒読みばかり、原爆慰霊式の原稿読み飛ばし、思考停止したような姿である。まさに菅総理の姿と後藤房之助伍長の像が重なる。
対策
お願いだから、感染爆発事故が起きた原因分析と、再発防止をして欲しい。その真因を解明して欲しい。日本はソレをしないから、この失われた30年が過ぎた。いつから日本人はこんなに愚かになったのか。
今の国民にできることは、明確なノーを選挙で示すこと。それには菅義偉と二階俊博を議員から落選させるしかない。それくらいしないと日本は変わらない。
2021-09-01 久志能幾研究所通信 2138 小田泰仙
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