« 「祈りの部屋」を新設 | メイン | 三婆三妖、食欲が人生を支配 »

2021年3月11日 (木)

スマホに洗脳された知人

 

 知人と雑談を話していたら、彼のスマホが頻繁にピッと鳴り、その度ごとに、彼は私との会話を中断してスマホを開いて画面を見つめる。その多くは雑記事の飛来通知である。

 女の友からメールがあった時は、「パーちゃんからだ」と当方の会話もそっちのけで、嬉しそうにそのメールを見いって、その返信を打ち込みだしたので、さすがに私も怒り心頭で、苦言を言った。

 以前もその人の友から電話がかかってきて、私が面前にいるのに、延々とお喋りをしだして呆れた。その会話内容を私に聞かせて、「おもしれ―奴だろう」である。私はそんなレベルの会話を聞くと鳥肌が立つ。私との会話も、そうやって人に漏らされるかもしれないと思うと恐ろしい。

 他の知人も、同じような行動パターンが多い。これが現代日本の姿なのだ。

 来客中に私に電話がかかってきたときは、「今、来客中なので、後で電話します」と言って電話を切る。

 

命の交換

 人と会うとは、その人の命の時間を頂いているのだ。外から勝手に割り込んでくる電話やメールや記事配信通知へ応答するのは、「あんたとの時間よりこちらが大事である」と通告している。目の前で私を侮辱しているのだ。そんな価値観の人とは、付き合い方を変えようと思う。その知人から得られるものより、失う時間が大きい。

 スマホが全盛になり、人はスマホに洗脳され、人の心を荒廃させた。電車に乗れば、ほぼ全員がスマホを見つめている。まるでオウム真理教の信徒がヘッドギアを付けてお勤めをしているようで異様である。

 

スマホ脳支配

 現代人は、一日に2600回以上もスマホに触り、平均すると10分に一度、スマホを手に取っている(アンデッシュ・ハンセン著『スマホ脳』(新調新書)より)。そうスマホはGAFAの狂典なのだ。GAFAが儲かるように脳を支配する洗脳の神(悪魔?)なのだ。スマホに洗脳されると、注意力は低下し、共感的配慮、対人関係の感受性が劣化するのだ。当然、学習能力と知的レベルは低下する。それでは金儲けどころではない。そんな人とは付き合いたくないが本音である。なにせ自分が相手から得るものが少ない。

 

洗脳の恐怖

 2020年4月に福岡で、ママ友に洗脳されて、母親が五歳児の我が子を餓死させた事件があった。スマホに洗脳された人は、この事件を笑えまい。餓死した児童の通夜の翌日、母親を洗脳した女とその母親が、談笑しながら一緒に買い物からマンションに戻るの姿が、近隣住民に目撃されている。それほどに洗脳は恐ろしい。それはオウム真理教の事件と同じであった。オウム真理教の犯人の中には、20年経ってもその呪縛が解けない犯人もいた。

 スマホに洗脳されると、命と同じ価値の他人の時間を奪っても、何も感じないのだ。時間は命である。人が一生で使える総時間が命である。

 かのアップルのジョブスは、自分の子供にはスマホ、iPadを与えなかった。ジョブスは、その害を熟知していたわけだ。

 

携帯は非携帯

 私が人と面談する時は、ケータイは非携帯です。最低でも、ケータイ・スマホの電源は切っておくのが、私のマナーです。最近は出かける時は、スマホを持って行かないようにした。家で着信を見て、それから電話をすればよい。それで不便は感じない。私はGAFAの奴隷にはなりたくない。

 

2021-03-11 久志能幾研究所通信 1946 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

 

コメント

コメントを投稿