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2020年9月13日 (日)

キャッシュフローで人生が決まる

 人生経営の基本原則は、キャッシュベースの経営にある。

 「私の会計学の基本原則は『キャッシュベースの経営』にあります。会計の原則である『キャッシュ』に着目して経営判断を行う。」(稲盛和夫氏談 週刊ダイヤモンド 2018/03/03号)

 

企業の場合

フリーキャッシュフロー=【営業キャッシュフロー】+【投資キャッシュフロー】

FCF=営業CF+投資CF

 

フリーキャッシュフローとは、借入金返済、株主への配当、蓄えに回すなど企業の意思で使い道を決められる。これが企業価値を決定する。

営業キャッシュフローとは、本業で稼いだおカネ

投資キャッシュフローとは、工場建設や株式の購入、貸付などが該当する。

 

 企業に当てはめると、トヨタ自動車は高収益企業なので、営業CFは常時トップに位置する。投資CFがゼロなら、高キャシュフローの超優良企業である。

 しかしトヨタ自動車は、多額の設備投資をしているため、FCFが大幅なマイナスになってしまう。しかし10年後の今は、トヨタ自動車は、世界の自動車メーカの中で勝ち組になっている。

 

 いくら調子に乗って稼いで豪遊しても、自社や自分の将来への投資をしなければ、ジリ貧である。

 なるべく楽をして稼いで、楽しく過ごそうが、グローバル経済主義者の本音である。だからグローバル経済主義経営者は、投資をせず(投資CFを最小に)、いかにも儲かっているかのように決算書を粉飾する。

 カルロス・ゴーンはリバイバルプランで、資産を切り売りし、将来の投資を削り、人を削り、系列を削り、如何にも日産が儲かったかのように見せていた。そのツケが今回の日産の経営危機である。

 

人生の場合

【人生フリーキャッシュフロー】=

           【可処分所得】+【投資キャッシュフローの絶対額】

人生FCF=営業CF+投資CF

 

人生フリーキャッシュフローとは、借入金返済、投資、蓄えに回すなど個人の意思で使い道を決められる。これが人生の価値を決定する。

可処分所得とは、生活費を除いて稼いだおカネ。

投資キャッシュフローとは、自己投資、教育投資、ご縁投資に該当する。

 

 どれだけ自分へ投資しているかで、人生が決まる。それを表す指標が、「人生FCF」である。これは多いほど良い。人生キャッシュフローでは、企業系と違い、投資キャッシュフローは絶対値換算で、営業キャッシュフローとの和である。

 それは教育だけではなく、食事にかけるお金も、自分の体への投資となって、健康に長く働く資本となる。食事をケチッて体を傷めれば本末転倒である。体こそが、お金を稼ぐ資本なのだ。

 ご縁にかけるお金も将来への運命投資である。金を貯めるだけの人生では、ジリ貧である。大金が貯まって、ふと回りを見渡すと人は遠ざかっていては、悲劇である。人こそが、自分の人生に幸せを運んでくれる。

 

2020-09-13 久志能幾研究所通信 1749  小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

コメント

お金が無いと縁が作れないって、援助交際みないなものでしょうか。お金が無いと振り向いてもらえないのは寂しいですね。

確かに、お金がないと振り向いてもらえないのは、悲しいですよね。

でも、このブログの主旨は、ご縁を得るにはお金を惜しんでいてはいけない、ということではないでしょうか。

例えば、誰かと会おうと思えば、交通費なり食費なりがかかります。そして、それを惜しんでいては、誰とのご縁も得られません。

会いたい人がいれば、お金を惜しまず、会いに行く。ご縁を得に行く。
ご縁にお金をかけることで、将来への投資ができる。
逆に、お金を貯めることに固執して、誰とも会おうとしない人生は、ジリ貧である。

以上のように、このブログは、良い縁を得るためには、お金を惜しんではいけない、ということを教えてくださっているのだと、私は思います。

(小田様、勝手な解釈、お許しください。)

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