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2020年8月 5日 (水)

痴人の愛 「愛人HD」のご臨終

 ビデオをこよなく愛する知人が嘆いていた。この3年間で二人の愛人がご臨終になったと。

 要は、ビデオレコーダーのハードディスク(HD)が故障(クラッシュ)して、録画してあったデータが総てオシャカになったという。

 救いは、3年前の故障時に、録画してあった全データが消えるという痛い目に会ったので、それに懲りて、ビデオレコーダーの外付けHDには、SeeQVault対応品に変えて使っていたこと。それで、その使用中のHDに追加録画はできなくなったが、録画してあったデータは、別のビデオレコーダーで見ることだけはできるという。

 

生は偶然、死は必然

 ハードディスクにも寿命がある。一般論で3年が正常に使える限度である。それを超えたらご臨終を想定して、バックアップやBDへの保存が必要である。ハードディスクは、直径3.5インチの円盤が高速、7000rpmで回転している。それ磁気読み書き用の小さな磁気ヘッドで、その円盤の上をサーチしている。磁気ヘッドの大きさをジャンボ機に例えると、全長70mのジャンボ機が地表5㎝ほどを浮いて飛んでいるようなもの。ハードディスクとは、いかに精密かが想像できる。だからハードディスクはチョットした衝撃で簡単に壊れる。だからハードディスクは壊れて当然の製品である。それは消耗品である。

 生あるものは必ず死がある。それは万物に当てはまる。ビデオレコーダーもしかりである。生きている間だけだよ、手に取ってお互い、生きていることを確認できるのは。

 同じように人の明日の命は分からない。何時までもあると思うな親とカネ。

Photo

 馬場恵峰卒寿記念写経書展写真集「報恩道書写行集」(久志能幾研究所刊)より

 2016年

 

2020-08-05 久志能幾研究所通信 1691  小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

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