上手く字を書く方法
上手い字
うまく字を書く方法はない。うまく字を書こうと思わないこと。楽をして上手く字を書く方法を探すから、何時まで経っても、うまく字を書けない。
今の実力で、良い紙に、良い筆で、良い環境で、真剣に、全力で書く。そうすれば残る。安い紙に書くから、安易な気持ちになり、安易に書いてしまう。書いてもどこかに行ってしまい、残らない。
目は心の窓、文書は心の声、書は心の鏡である。
馬場恵峰先生の言葉 2012年12月14日
「現職の仕事」に当てはめると
うまく仕事をしようと思わないこと。人にかっこ良く見せようと思わないこと。今の実力で(見栄で背伸びをしない)、良い道具を使い(良いスーツ、高性能パソコン、良い事務用品等)、良い環境で(良き書斎、広い世界で勝負、良き師の足で探す。必要なら遠方でも、海外でも出かける)、真剣に、全力で仕事をする(一事一心一念道)。妥協を排し、後世の残る仕事を目指して、仕事を進める。安易にやっつけ仕事、小遣い稼ぎの仕事をするから残らない。
「ご縁」に当てはめると
うまく人と付きあって、如才なく立ち回ろうとしないこと。人のカッコ良く見せようと思わないこと。今の実力で、誠意をもって、愚直に、真剣に、全力で、ご縁と接する。長く付き合える誠実な人を見付け、大事に付き合う。安易に人を選び付き合うから、いい加減な人が付け込んできて、裏切られる。そういう悪縁は、早く切ること。人生時間は有限である。ご縁も有限である。
新しい取り組み
私は馬場恵峰先生の上記の言葉を書き留めたカードを見て、書の取り組みに再挑戦しようと決意した。恵峰先生もいつまでも元気であるわけがない。それで2020年2月14日、先生宅を訪問した時、製本した白紙の冊子を先生宅で2冊購入(一冊3,500円)した。それに今まで読んだ古典を筆で模写することにした。筆は筆ペンでもいいという。その古典は、修証義、般若心経、大学、論語、菜根譚、徒然草、奥の細道、言志四録等である。
読むだけでは頭に入らない。「10回読むより、1回手で写せ」である。書くから自分のモノになる。書いて覚えるのだ。耳だけで聞くから、聞いたという自惚れで終わる。書いて初めて自分のモノとして残る。まとまったモノを一つ一つ書き上げていく。そうすれば新しいアイデアが浮かぶと恵峰先生は力説される。
馬場恵峰書
2020-02-17 久志能幾研究所通信 1483 小田泰仙
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