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2019年10月12日 (土)

三流の営業マンはグリーン車で「作業」をする

 2019年10月11日、馬場恵峰先生宅からの帰路、最終列車の新幹線で小倉から広島、広島から新大阪までグリーン車の私の隣席に座った二人の営業マンが、パソコンを使いまくって「作業」して、うるさかった。静かなグリーン車内で、パソコンのキーボードを打つパシャパシャ音を立てるのは、マナー違反である。それが周りに迷惑をかけているのに気が付かないのは、ビジネスの最前線にいる営業マンとして失格である。そんな気配りができない営業マンでは仕事はできない。

 

作業と仕事

 頭を使わず、ルーチンワークをこなすのは、「作業」で、仕事ではない。そこから付加価値を生み出さないのは作業で仕事ではない。

 なおかつ、二人ともパソコンで見積書を作成、メールの作成、閲覧をしていて、隣の私からその金額やメール文面が丸見えの状態であった。企業秘密もあったものではない。二人とも広島市のIT関係の会社の人間である。そこまで隣席からパソコンの画面で見えてしまった。

 二人目の営業マンはLet’Noteのパソコンを、あまりに長時間、パシャパシャやっているので、さすがに私も我慢の限界にきて、苦情を言ったら、さすがに彼は黙ってパソコンをカバンに収納した。しかし一言もなしである。ちなみに一人目の営業マンは、DELLのノートパソコンであった。両者とも旧式のタイプであった。パソコンを見れば、その営業マンのレベルが分かる。私の所有している最新鋭のノートパソコンとは大違いである。

 

苦情の対応で人間が分かる

 私なら相手が苦情をいったなら一言、相手に詫びるのだが、彼にはそれがなかった。常識も礼儀もなかった。そういう低レベルの営業マンであった。そんなレベルの営業マンがグルーン車に乗っているのが不愉快である。そんな行動のさまで、営業成績が上がるとは思えない。その営業マンは肥満体であった。自分の体の管理が出来ない人間が、営業成績が良いとは思えない。そんな輩が隣に座ったのが運の尽きであったと、自分を慰めた。「彼は三流の営業マンである」と識別できる己を褒めてやりたい。逆の立場では惨めである。

 

私は音なしの構え

 私も電車内や待合室でパソコンを時々使うが、その場合はキーボードを打つ音を立てずに打つ。音なしの構えである。世間様に迷惑をかけてはいけないと思って、音を立てず高速にキーボードを打つ技を会社時代に身に着けた。

 私の会社勤め時代、研究開発部の室内では、管理職がワープロを駆使して資料を作成していた。そのキーボードを打つ隣席の課長は、いかにも仕事をしているのを見せびらかすように、わざと大きな音をキーボードを打っていた。私は長年、その騒音に悩まされていた。そこで自分だけは、他人に迷惑をかけまいと、音を立てずキーボードを打つ技を身に着けた。

 

超高速のAIワープロを活用

 私は、電車内での文章作成やメモは、もっぱら紙ばさみに挟んだA4の裏紙に、サインペンでなぐり書きをしている。その方が、アイデアが良くわく。手書きのメモは、いわば超高速のAIワープロである。自由な発想が生まれやすいと感じていて、パソコンと併用して愛用している。アイデアを形にした文字を打つのは容易である。それよりもアイデアを生むのが大変なのだ。

 

アイデア創出

 そのアイデアを考えている時、隣でパシャパシャの騒音をされたのでは、アイデア創造が邪魔されて、たまらない。だから今回、あえて苦情を言った。私は、日本の静寂の文化を守りたい。拝金主義者がキーボードを打つ騒音は、金儲けの暴走音である。人のことなど構っていられない。仕事のできないやつほど、声が大きいが、パソコンを打つ音も大きい。

 

2019-10-12   久志能幾研究所通信No.1365  小田泰仙

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