大垣市の葬列(3/6)~100周年の狂気・天災
「積小偉大」とは、小さなことの積み重ねが、大きな偉業を成し遂げるの意味である。二宮尊徳の言葉である。
小川敏市長は、「積小偉大」とは逆の行動を取ってきた。市制100周年記念行事で、今までの失政(大垣の衰退、地価の下落)から市民の目を逸らそうと、派手で目立つことばかり金をかけてやった。その実効は全くない。却って虚の行事の負荷で大垣市は衰退の一途である。
世の常識として、能力のない輩ほど、ギャーギャーといかにもやっていますと、喚くもの。できる人は、黙って成果で示す。まず、大垣市長として、大垣市の地価を上げる実績を示して欲しい。アホくさい祭りに頑張らなくてもよい。市民には、成果(経済成長、地価上昇)だけ示してくれればよい。
葬列2:無理な100個の行事捻出
大垣市長は、市制100周年記念行事と言って、無理やり100の行事をねん出した。自分達の頭では100を出せなかったので市民までアイデアを出させた。節約の精神はどこに行ったのか。喜んだのは市に取り入った業者だけである。市民税の無駄遣いである。
なんでも「市制100周年記念行事」として競輪、花火、大相撲、お宝探偵団テレビ収録、全国の大垣さん大集合、三世代ウォーキング、キャラクターパレード、ワンワンと遊ぼう、アンパンマンと遊ぼう、親子ラジオ体操、等と、無意味な記念行事が目白押しであった。イベントの一つの恐竜ロボットが大垣の未来のどんな貢献をしてくれるのか。かように市制100周年記念とは無関係な行事ばかりであった。
大垣市は、市民から分捕った予算3億4千万円を、厚かましく完全消化した。行政の大義名分の驕りが垣間見えた浅ましい行動であった。
予算以上の浪費
その昔、私が通産省の仕事に従事した時、年度の途中で、お上から「予算を削減しろ」と恒例的な予定通りの通達が来る。それに対して、我々は「これだけの当初の予算に対して、これだけを節約しました」と予算返上儀式のサル芝居を強いられた。それでその節約しているように見せる形だけの体制がお役所なのだと悟った。だからその予算削減がある前提で、年初の予算を組んだ。
しかし大垣市には、そんなスマートな智慧などありはしない。大垣市は、当初の予算以上の金を使いまくっていた。それも議会の承認なしにである。
当初は3億1千万であったはずが、いつのまにか3億4千万円になっていた。市制90周年記念行事の費用が1億1566万円、市制80周年記念行事は5056万円である。なんで、10年で費用が倍になるのか?
会計報告も、特別条例で、マル秘扱いにされて市民には公開されない。
身の程知らずの大盤振る舞い、狂気の沙汰
大垣市は、小川敏市長が市政の舵を取って、この18年で地価は半値になった。この10年間、小川敏市長の失政で、大垣の経済規模も産業の就業者数も売り上げ(製造出荷額)も縮小傾向である。それなのに、小川敏市長は、10年前の90周年記念行事の2倍の金を大盤振る舞いである。80周年記念行事費用の6倍である。狂気の沙汰である。
この10年間、大垣市は衰退傾向である。製造業の就業者数は5%減少、製造業出荷額は5%減少、商業の就業者数は2割減少である。大垣駅前商店街の多くの店主達が泣いて大垣を去った。大垣市民の意識が無い名古屋勤務のマンション住民だけ増えた。そんな状況下で、なんで100周年記念行事に10年前の2倍の3億4千万円の大盤振る舞いができるのか。本来、喪中にして、行事は中止にすべきであった。狂気の沙汰である。小川敏市長は正気を死の狂気に追いやった。
大垣市の産業統計 (10年前比較)
大垣の人口 158,911人(推計人口、2019年6月1日)
wikipedia より
158,966人(平成20年)
製造出荷額 4,725億円(平成30年) 5%減
4,966億円(平成19年)
従業員数 78,552人(平成26年) 5%減
82,317人(平成18年)
商業就業者数 12,207人(平成26年) 20%減
15,148人(平成18年)
天災
市制100周年記念行事で、大垣市にどんな付加価値を残したのか。ドンだけ大垣は儲かったのヤ! 記憶力だけが優秀で、型にはまった受験問題を解くだけが得意で、最高学府に行った小川敏市長は、こういう社会的な経済応用問題の対応には無能のようだ。知識はあっても智慧がないのだ。行政の経営能力と常識がないので、大垣の地価が18年間で半分に没落した。小川敏市長は、大垣を没落させた天災(天才?)なのだ。
2019-07-25 久志能幾研究所通信No.1271 小田泰仙
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