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2019年3月 3日 (日)

「飽食の罠」が日本人をガン集団自殺化へ

シベリア抑留での食事量を示されると、現代日本の「飽食の罠」に思いを馳せざるを得ない。病気になるのも、全て、食べすぎ飲みすぎ、薬漬けが原因であると私は確信している。

 

食物罠で、日本列島ガン収容所化

 テレビではグルメ番組の氾濫、食い物のCM、行列のできる飲食店の探求番組ばかりである。これでは国民が肥満になり、病気になるも故あること。己を諌める四天王が薬物で麻痺させられている。

 私は、現代の金儲けに重点を置いた商業ベースの食の生産体制が、ガンの増加を招いていると確信している。この40年間で、医療費は4倍に増えたが、ガン患者は減るどころか、逆に3倍に増えた。

 今日本人の99万5千人がガンに罹患する。年間に100万人が生まれ、100万人が死んでいく日本で、99万5千人がガンに罹患するのは異常である。いわば日本人全員がガンになるのだ。日本人の死因の半数がガンである。40年前と死因が激変している。

原因推定 

 この40年間で激変したのが、食生活である。生活環境は良くなっているのにガンが増えている。労働環境の激変で、ストレスが急増している。それもガン発生の一要因であろう。それだけでは、この急増は説明できない。

 このガンの急増を推理すると、食の急激な欧米化に、日本人の2000年かけて培った体のDNAが対応できていないために、体が悲鳴を上げ、体の組織が反抗してガンが急増したと推定される。西洋では2000年来、オリーブ油が使われているが、日本では油料理が普及しだしたのは、明治以降である。特に戦後の食生活の欧米化は急激であった。まるで草食動物の馬が、急に肉食生活をさせられたたようなものだ。それがガン増加の原因と思う。

 

対処療法の限界

 日本政府は、ガン治療の対処療法に力を入れているが、その真因の根本対策を放棄している。それには利権が絡んで、政府も及び腰である。まるで日本人全員が、ネズミの集団暴走で海へ突撃して集団自殺するように、ガンという死の海に猛進しているようだ。

 

肉の生産での発癌物質

 金儲けの為、過密状態で飼育される牛や豚、鶏には、病気を防ぐため、過剰な抗生物質が投与される。効率的な飼育の為、成長ホルモンが投与され、それが牛乳や肉に入り、人間の体に入り込む。牛には仮想妊娠として女性ホルモンが投入され、それが牛乳に入り込む。それは乳がんを誘発させる。日本女性の乳がんの増加の一因と言われている。

 

至福のポイントの罠

 人の健康は度外視して、売れるために「至福のポイント」を人工甘味料、糖分、脂分、油分等で味付けした食品が氾濫している。「止められない、止まらない」と食べ過ぎが誘発される。「うまい安い早い」で、わずか280円で牛丼が提供される。家庭でどう逆立ちしても、あんなうまい牛丼は出来ない。それには、怖しい人工調味料が多量に使われている。それが体にいいわけない。肉は上記の状況で飼育されている。劣悪工場のような畜舎で、大量生産される肉には、自然放牧のような良質の肉は存在しない。防腐剤も多用される。

 

糖分、脂分、油質分の殺人幇助罪

 お饅頭やてんぷら、スィーツ等の御馳走は、その昔は盆暮れお正月くらいしか食べさせてもらえなかった。当時はがん患者も少なく、認知症も少なく話題に上らなかった。

 私はその間接原因を、糖分、脂肪分、脂分だと思う。これらの成分が、血液を汚し、血管内部にプラークと呼ばれる壁膜を作り、血液の流れを阻害する。血液がうまく流れないので、体は自己防衛本能で血圧を上げる。これが高血圧の仕組みである。それを対処療法で降圧剤を飲むから、流れるべき血液が流れなくなる。血液には免疫酵素が含まれ、それがガン細胞等の病気の繁殖を防いでいる。

 だから、私は断糖、断油、断脂の食事療法で、高血圧症を治した。だから私は、禁「お饅頭」です。つらい!です。世の鉄則、美味しいものには毒がある。

 

タバコの発癌性

 タバコがガンの誘発要因であることは明白なのに、喫煙者の国会議員がその対策を妨害している。売国奴である。ヘビースモーカの橋本氏が首相になったのは、日本が健康意識の後進国の象徴なのだ。有権者が、喫煙者の候補者に投票するから、日本列島のガン化が収まらない。自分で自分の首を絞めているのだ。

 2015年には、JTカナダ子会社などに計1.4兆円超の賠償命令がカナダ裁判所から下された。喜ばしいことだ。

 

酒の発癌性

 昨年、英国で、酒には発癌性があるとの論文が発表された。アルコールは体内に入ると、肝臓で薬物と同じように分解処理をされ、アセトアルデヒドに変換される。そのアセトアルデヒドに発癌性がある。普通の食物は胃で消化されるが、アルコールは肝臓で分解される。だから酒は少量でも毒である。「酒は百薬の長」は酒のみがほざいた戯言である。世界保健機構(WHО)は酒を薬物に分類している。だから通常の宴会とは、薬物パーティなのだ。がん患者が増えて当然である。

 飲酒は、喫煙よりも社会損失額が大きい。政府はもっと酒に関して規制をすべきなのだ。喫煙は4兆円、飲酒は6.6兆円の社会的損害である(厚労省調べ)。

 そんな有害物質なのに、マスコミの宣伝では大きな顔をしている。政府が酒の宣伝を規制するべきだ。禁酒法とはいかないまでも、何らかの規制が必要だ。スェーデンでは、17時までアルコールの販売が法律で禁止されている。

 私は2年前から完全禁酒とした。

 

農薬の被害

 お米の生産には農薬を大量に使われ、欧米の3倍の農薬が残留する。日本人一人当たり6キロの農薬を浴びている。

 最近は、日本人は死んでも腐らなくなったという。それは防腐剤や農薬が体に入っているからなのだ。だからガンが増えたと推察される。

 

精神の荒廃というガン細胞

 そして異常な事件が起こるのも、昼間から刑事ドラマで殺人事件を頻発させ、人殺しが日常茶飯事のように映像で流れ感覚が麻痺させられている。視覚、思考感覚の麻痺である。テレビゲームでは殺し合いがゲームとなり、死んでもリセットすればゲーム再開。これでは実社会で殺人事件が起きても不思議ではない。そんな鬼の社会を我々は目指してきたのだろうか。

 

仕事の目的

 仕事とは、生きる目的と生きる糧の獲得である。松本明慶先生曰く「私は、みほとけを謹刻することによってのみ生かされている」

 アウシュビッツやシベリアの極限状態では、生きる目的を持った者だけが生き延びた。生き延びるとは、ご先祖から頂いた命を全うすること。私の父もシベリア抑留から生き延びて帰国した。それで今の私の生がある。零下30度の極寒労働地、極貧の食事、劣悪な極酷の労働条件。朝,目を覚ますと若い戦友が隣のベッドで冷たくなっている。半分の戦友がシベリアの土に消えた。アウシュビッツでは20人に一人しか生き延びられなかった(致死率95%)。シベリア抑留開始の初期は、ロシア側の準備不足があり、致死率は80%にも達した。最終的には10%の致死率である。しかしその極限条件下でも生き延びた人達がいる。下記はドイツ強制収容所から生還し、その体験を記した『夜と霧』の著者(心理学者)、ヴィクトル・E・フランクルがとった行動である。

 

◇ 働ける体であるように見せる

   働ける状態でなければ、自動的にガス室行き。仕事をするには健康が必須。

◇ 常に未来を信じる   未来になすべき仕事を天命と信じて。

◇ 収容所での苦しみは意味があると認識  仕事のための試練と受け止める。

◇ 愛する人との魂での会話

◇ 感動を失わない     良き仕事は感動する心が必要。          

◇ ユーモアを失わない            

 

 現代は、飽食と痴呆的な環境が蔓延し、遅延性の毒として脳を蝕み、現在、65歳以上の15%が認知症となっている。生きる目的と仕事を放棄した結果である。

 

食品業界の「業」

 仕事は、世のためになってこそ仕事である。仕事とは「事」に「仕える」のだ。「事」は世のためになるものである。現代の商品業界は、拝金主義に侵され、金儲けが主目的になり、消費者の健康を害している。食品業界のそれは、「仕事」ではなく作業で、人間の「業」を「作って」いるのだ。

 その命を無視する経営が、日本を滅ぼしかねない。中国の侵略の脅威より、北朝鮮の核ミサイルよりも怖ろしいのが、日本人の精神の荒廃である。金儲けのためなら、売る商品で日本人の健康を害しても知ったことではないのだ。その結果が、ガン患者の急増である。私は、河村義子先生は食品業界に殺されたのだと思う。

 

日本人の集団自殺

 その添加物、抗生物質、防腐剤、農薬等の「毒」の使用を自社だけ止めれば、自社製品が高くなり、自社だけが売れなくなり、倒産してしまう。だから自社だけでは、「毒」の使用が止められないのだ。まるで集団自殺をする小動物「レミング」のように、日本人全体が、死の海に向かって暴走しているようだ。

 これは政府が全食品業界を指導して法律で規制しどうしない。その政府も議員が業界の利権に取りつかれて、規制に動かない。マスコミも食品業界の広告費が大きな割合を占めるで、真実を報道できない。だから日本の集団自殺の暴走が止らない。

 

2019-03-03  久志能幾研究所 小田泰仙

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