磨墨知50-3. 人生の問題と課題
人生の問題
人生の問題は、降りかかる問題を解決することではない。人生の問題とは生きる課題が何であるかを見つけることである。問題は衆智を集めて取り組めば、どんな問題でも時間が解決する。人が生み出した問題は、人が解決できる。解決できないのは智慧と努力と時間が足りないから。
人生の一番大事なことは、自分にとって何が課題であるかを見つけることだ。他人の問題・課題ではない。問題と課題の違いは何か。問題とは、トラブルの現象で、原因が分かれば解決手段はいくらでもある。課題とは、あるべき姿に対して現在との乖離を意味する。そこに到達するための過程を「人生道」と言う。自分のあるべき姿とは何か? その実現が使命。
人生の課題
人生とは、40億年間も連綿と続く自分のDNAが、何のために未来に繋がっているかを捜す旅である。それは、命の使命を探す旅である。連綿とした経糸が過去から未来につながる。時代毎に異なる横糸としての各種の問題が、経糸と織りなすのが人生模様である。その経糸は何処に向って流れているのか。自分の代の役割、目的、使命は何か。そのつど表れる横糸の問題は、そのつど解決していけばよい。経糸としてのDNAは、解決ではなく、何のために自分は存在するかを探る旅なのである。
火事を事例に例えれば、火事が起きたのは「問題」で、火を消すのは対処療法である。火事の起きない状態を作るのが「課題」である。
上記の火事は、私が散歩中にたまたま遭遇した。
人生のトラブル(火事)などは、いつかは消える。人生の課題とは、自分のあるべき姿との乖離である。その乖離を小さくする過程が「人生道」である。
2018-11-01 久志能幾研究所 小田泰仙
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