行政と密着して演じるカラクリ報道
岐阜新聞・中日新聞に見る報道の欺瞞
2018年10月14日の元気ハツラツ市で、大垣祭りの山車13輌のそろい踏みがあり、370年間続く伝統のカラクリ諸芸の披露があった。その内容を報道した両紙の紙面を観察して、つくづくと両新聞社の劣化を感じた。その故意の報道の偏向ぶりに呆れた。両新聞社は、大垣市民に正しい事実から、目を逸らさせている。これでは、大垣は良くならない。
報道の基本
岐阜新聞、中日新聞は共に、新聞報道の基本ができていない。報告の基本を知らない。いや知っていて、あえて小川敏市長に媚びを売るため、必須の情報を隠しているとしか思えない。
報告、報道の基本は、5W2Hである。何時、誰が、何処で、何故、何を、どのように、どれだけ、の7つの要素が文書に必要だ。
元気ハツラツ市の偽装報道
岐阜新聞、中日新聞の両紙は、10月14日、大垣市政100年記念の一環として開催された10月度元気ハツラツ市を報道した。両紙とも、どれだけ人が集まったかが、どれだけ金がかかったか、意図的に隠している。その報道内容の結論は、「大垣のお花畑で、お祭りがあった」である。いつものように、その問題点などの記載はない。大事な情報を隠すのは、フェイクニュースも同然である。大垣市民を騙すカラクリ報道である。先週のТDLパレードの時、30万人が集まったと大々的に報道したのに、今回は何人集まったかをダンマリである。当日の人出はせいぜい1万人である。いつもの元気ハツラツ市よりもはるかに人出が少なかった。それを書けば、小川敏市長の顔が丸つぶれになるので、大垣市広報部から泣きつかれたのかも知れない。
両紙ともカラーの写真を載せての記事だが、何ら読む価値がない。「大垣市制100周年記念」のキーワードを省けば、毎年使える文章である。これを読んで、誰が喜ぶのか。新聞の購読者数の減少傾向は、当然の帰着である。新聞社は自分で自分の首を絞めている。
岐阜新聞の記事要約
「大垣市制100周年記念で、山車の特別曳揃えで・・・・・・・からくりや踊りなどで見物客をたのしませた。
同まつりは ・・・世界遺産に登録された。
各山車は ・・・大きな拍手が送られた。」
中日新聞の記事要約
「山車13両が ・・大垣市制100周年記念で、・・・・大垣駅通りに勢ぞろいした。
山車は ・・・・ ・・・大きな拍手が送られた。
・・・・・・児童が舞踏などを披露する山車もあった。」
中日新聞 10月15日
観客が少なかった原因
- 駅前の基幹道路の中央部を山車の練り歩きのため封鎖したので、露店商の出店がなく、観光客も少ない。
- 前週のTDLパレードで30万人の人出があったので、連続の週で観光客が大垣に来るわけがない。もっと魅力的な行事が各地で開催されている。もう370年間も、毎年、2日間も山車の演技は続いている。今更、そのために見学に来る人がいるわけがない。
- それを無理やりに100個の行事をするために、13両曳きまわしを開催したのが、原因である。行政の驕りで判断ミスである。企画の失敗である。税金の無駄遣いである。小川敏市長の市制100周年記念行事への意固地な執着心が原因の失敗企画である。
なぜ両紙が偏向報道をしたか(推定)
行政と癒着していると推定。
記者が報道の基本を知らないはずがなく、上から圧力がかかったと推定。
なぜ圧力をかけた? 上司が行政と癒着していると推定。
日頃、両紙は行政から便宜を受けているので、真実を書けなかった。
先週の人出が30万人で、今週が1万人では、小川市長が気の毒で、忖度した。
人出の数が、事実の1万人と報道しては、新聞紙の売り上げに響く。
新聞社のDNAと戦争責任
新聞報道は、イケイケどんどんの景気の良い記事でないと、新聞が売れない。先の戦争中は、各地の戦場での惨敗を報道する場合でも、「日本軍の被害軽微」と軍部に忖度して、ごまかして報道し続けた歴史事実がある。戦前、戦中は、新聞社は真実を報道せず、景気の良い話ばかりを掲載して日本を戦争に引きずり込み、戦争を煽動した。戦後、その責任をどの新聞社も取っていない。その悪しき伝統が、今回の報道ぶりである。岐阜新聞と中日新聞の現在の報道ぶりは、太平洋戦争中の新聞社の報道ぶりと何が違うのか。そうやって、大垣市は衰退していく。もうじき、第3の敗戦が大垣市を襲う。新聞社の責任は大きい。両紙はこうやって、自殺報道の道をまっしぐら。
弊害
恒例の大垣祭り以外に、特別の枠外の山車曳きまわしの行事は、子供の教育上でもよくない。そのために、予定外に練習をせねばならぬ。子供の勉強時間が予定外に削られる。何が子育て日本一なのか。子育て妨害の行政である。
山車を曳くために、各町は学生アルバイトを雇わねばならぬ。余分の出費である。現在の高齢化した町内には、1トンから4トンもある山車を曳く若人や中年は殆どいない。どの町内も山車を曳く人は、学生アルバイトである。その費用は市民税である。町内の人も、山車のカラクリ芸の出し物で、練習をせねばならぬ。それで1万人程度の人出しかないのでは、経済効率が悪い。
これでは、大垣の経済は好転しない。一事が万事で、大垣市役所は、こんなお粗末な考えしか出せないから、その延長上の経済政策の顛末で、大垣市は衰退していく。
顛末
これでは、大垣の経済は好転しない。一事が万事で、大垣市役所は、こんなお粗末な考えしか出せないから、その延長上の経済政策の顛末で、大垣市は衰退していく。
最大の問題は、これで大成功だと思い込んで、それを吹聴している小川敏市長である。それを新聞報道は、助長させている。まるで裸の王様である。正しいPDCAを回すには、正しい事実を知る必要がある。現在は、それを岐阜新聞と中日新聞が故意に偏向報道をして知らせないように妨害している。両紙は大垣を衰退に導く共犯者である。
2018年10月7日14:03 30万人の人出 原因はTDLのパレード
2017年10月1日12:31 昨年の元気ハツラツ市
2018年10月14日、10:42 大垣駅前通り 閑散、閑散
2018年10月14日、10:54 大垣駅前通り 閑散、閑散
2018年10月14日、11:02 大垣駅前通り 閑散、閑散
例年とは予定外の山車の踊りの出演準備やお囃子で子供達の勉学時間が削られる
2018-10-17 久志能幾研究所 小田泰仙
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