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2018年4月 5日 (木)

災害に弱い大垣市の恥晒し

新市庁舎だけ災害に強くなる

 新市庁舎の建設現場では、大きな看板で「災害に強い新市庁舎」とある。大垣市長が居座るビルだけは災害に強くても、大垣市民は災害に弱い状態を押し付けられている。

 2018年3月22日に、昨年9月の台風21号の影響で水没した大垣駅前高屋町交差点の地下道が、半年ぶりで開通した。その大垣駅前地下道の修復状況をみて、呆れた。たかが配線の修理に半年もかかっている。また半年間、閉鎖の原因になった配電盤が、屋上ではなく、前と同じ地下の中にあるのだ。大雨が降れば、また浸水して、防災に弱い大垣市の恥を晒すことになるだろう。新市庁舎だけが、防災に強い新市庁舎を作るようだ。なにせ市民税を岐阜市新市庁舎の5割増しのレベルで、税金を無駄遣いすれば、新市庁舎だけは災害に強くできて当たり前。市民の暮らしに直結する市の設備は、災害に弱いままである。可哀そうなのは、大垣市民である。

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亀の池の開所式が最優先

 この地下道の復旧日程も二転三転していた。当初の数か月間は復旧の予定日さえ記載されていなかった。なおかつ不要不急の亀の池の開所式に大垣市長の参列の華を添える為、やっと表示された復旧予定日の3月20日から、3月22日に直前に延期され変更になった。担当者の大垣市長へのゴマすりの極みである。また水没が予想されるこんな地下に配電盤を前と同じように置いてよいのか。また水没すれば、お金を業者にばらまけるので、めでたし、めでたし?

 大垣市は、市民の安全確保よりも、市長の開所式の参列が最優先なのだ。市民の安全を考えるなら、一日でも早い復旧に努めるべきなのだ。こんな大垣市民の安全を考えない大垣市長に、大垣市の未来を任せてよいのか?

2p1090930半年間の恥さらし

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市民の事を考えれば、一日でも早い復旧が常識

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これでは、大雨が降ればまた閉鎖

 

再発防止は眼中にない大垣市長

 数年に一回の大雨が降れば、また地下道が水没することが分かっているのに、同じ地下の位置に配電盤を設置してある。本来なら、再発防止として、地上に設置すべきである。将来、また水没させて、業者を潤わすつもりなのか。

 本来、この地下道は不要である。現在は殆どの歩行者は、地上のスクランブル交差点を利用して、地下道を利用しない。また将来も大垣市は、もっと老人社会になって、段差や階段が多い現状の大垣市街地では老人には地獄である。この地下道も全く利用されなくなるだろう。地上のスクランブル交差点を使い、地下道を使う人は、今でも少ない。

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 同じ構造の地下道が、南方向の1キロ先の郭町にあるが、それに対して横展開の再発防止がされた形跡がない。災害に強い街作りなら、当然、横展開をして、災害を未然に防ぐのが大垣市長の勤めである。

 前年に水没した室村町アンダーパス、林町アンダーパスの再発防止、大谷川の浸水被害での対策をしたという広報は伝わってこない。喉元過ぎれば、なんとかで市民の防災への忘却を期待して、市長は新市庁舎の建設に邁進する。

 

「大垣未来ビジョン」が語る大垣市長の本音

 『大垣未来ビジョン』(2018年3月発行)でも、「災害に強いまち いつ発生してもおかしくない南海トラフ巨大地震や集中豪雨などの災害に対しては、新市庁舎を中心とした公共施設の耐震化や治水対策、防災拠点の整備など、災害に強いまちづくりがすすんでいます。」と簡単に防災に関する記述があるが、その文面はあくまで「新市庁舎が中心で、他は二の次」であると、この「大垣未来ビジョン」で大垣市長の本音を出している。現状の地下道の復旧対策や、室村町アンダーパスの水没対策、大谷川の氾濫対策さえ、現在でもまともにできなくて、どうして大垣の未来が語れるのか。経営者の経営能力として分かることは、その気になればすぐできることが出来なくて、未来の改善など出来るはずがない、である。その水害も今日、昨日の話ではないのだ。『大垣未来ビジョン』で、とって付けただけの話では、話にならない。

 『大垣未来ビジョン』では、経済の基本の道路新設、改善政策も全く記載がない。これでは、大垣の経済での未来はない。

 

老人に冷たい大垣市

 2018年3月31日、股関節脱臼の手術をしてその後遺症を抱えた知人が大垣を訪ねてきた。彼と一緒にこの近くを歩いたが、この交差点で地下道の利用は拒否された。地上のスクランブル交差点を利用である。まさに大垣市の老人社会になる未来を象徴する事象であった。

 その老人に優しい未来ビジョンが、大垣市には欠落している。バリアフリーなど眼中にない大垣市である。「大垣市未来ビジョン」(2018年3月刊行)でも、「公営住宅等の維持管理」の項目でバリアフリーの一文字があるだけで、他には全く記述がない。後は押して知るべし、である。

 

経済活動を阻害

 この地下道があるため、大垣駅前の高屋町交差点が2車線から1車線に狭められて、大垣市内の交通の大渋滞の元凶になっている。それを放置したままにしている経済感覚が、お粗末である。大垣市長は金勘定だけはできても、近代経営の才はないと言わざるを得ない。

 改善案として、東西方向の出入り口を廃止するだけで、地下道も存続させたまま、地上の東西歩行の1車線を2車線に拡張できる。なぜそんな簡単な工事ができないのか。

 

2018-04-05

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

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