高松国際ピアノコンクール「ピアノは簡単」5/5
ピアノを弾くのは簡単?
一次予選参加者の41人のピアノ演奏を会場の最前列席で3日間、17時間も連続で聞いて、ピアノを弾くのは簡単だと悟った(?)。だって若い人たちの41人全員がやすやすと難しい曲を暗譜で弾いているのだ。ピアノを弾くのは一人の特殊な天才だけではなかったのだ。
そのためには、毎日3時間、10年間、1万時間をかければ、世界一にはなれないかもしれないが、コンサートレベルには誰でも弾けるようになる。だから私はそんなには練習をしてこなかったので、弾けないのだ(笑)。それだけである。
一万時間の法則
マルコム・グラッドウェルが著書の中で「一万時間の法則」を紹介している。どんな分野でも、約一万時間を継続してその分野に取り組んだ人は、その分野のエキスパートになるという経験則である。
ある音楽学校で、コンサートを開けるプロレベルと、レッスンを与えるレベルの人などを比較して、過去の累積練習時間での有意差を調べたら、コンサートのプロレベルでは1万時間だった。
一万時間は、一日3時間を10年間継続する練習量である。人が通常「才能」と片付けている差異は、実際には継続の練習時間に起因する。
玉田裕人氏ピアノリサイタル
2018年3月18日、名古屋「しらかわホール」にて玉田裕人さんのピアノリサイタルを聴いた。3月3日にヤマハサロンで玉田裕人さんのピアノリサイタルを拝聴と写真撮影をしたので、演奏会後のロビーで彼に挨拶をしようとしたら、彼の前には若い女性達の長蛇の列である。私は挨拶を諦めて帰宅した。ハンサムで若いピアニストはモテるのです。若い女性達にモテたかったら、一万時間のピアノ修行をすればよいのだ。ただし、それはその道の門をくぐっただけで、本物になるには更なる修行が生涯必要だ。多くの人は、その狭き門さえ通れずに、広き門に引き返す。
玉田裕人さんは、舞台上の終わりの挨拶で「ピアニストの生活は、アスリートのようです」と言った。その言葉が印象に残った。そう、ピアニストに限らず、その道を極める人は、アスリートのように己の生活を律しないと、道は開けない。単にテクニックだけを磨けばよいだけではない。ピアノに限らず、自分の歩く道には、1万時間の練習・修行に取り組み、それを天命として生涯で取り組みたい。
若い女性ファンが多い!
2018年3月18日、名古屋「しらかわホール」にて
2018-03-19
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
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