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2018年1月18日 (木)

一本道を歩く

 人生とは、バイキング料理店と同じである。多くの料理の皿を目の前にして、何を食べようが食べまいが、どれだけ取ろうが自分の自由である。その代金は、自分の「果断から始める行動」という対価で支払えばよい。

 人生とは、ごまんとある人生道(仕事、諸芸、宗教等)の中から一つの道だけを選んで歩むこと。どれだけ道が沢山あっても、選べるのはせいぜい二つである。その一つを選んで歩み始めても、横道に美味しそうな道が誘惑するが如くに現れては消えていく。それに足を踏み出しそうになるのを我慢して、脇目も振らず歩むのが正しい人生である。その誘惑に負けると、人生をさ迷う徘徊者に落ちぶれてしまう。隣の芝生が青く見えるのは、欲目症候群に罹っているからだ。

 「この道より外に我を生かす道なし。この道をあるく。ただひたすら一本道」を心に刻んで、心眼をもって行く末を見つめて歩みたい。道を選ぶ前の前提として、バイキング料理店に入るなら、せめて上流のお店に入れるように精進をしたい。下流のバイキング料理店では、人生の腹下しを起こす。少にして学び、良い学校に入ることは、人生成功の保証にはならないが、壮での活躍の場に恵まれるご縁がある。壮にして学べば、老いて衰えず。下流の徘徊老人に落ちぶれることもない。老いて学べば、死して朽ちず。そうすれば後進を導く学びの舗装道路を建設できる。

 

チェリスト ウルフさんの道

 ドレスデントリオのチェリスト ウルフ・プレーレさんは、5歳から楽器を始めて12歳の時、チェロを弾いていて雷に打たれたような衝撃を受け、チェリストになる決意をしたという。彼はそれ以来、ひたすら音楽一本道である。アメリカのサール カルテットで研鑽を積み、ベルリン・フィルハーモニーのカラヤン・アカデミーで研鑽の後、室内管弦楽団、バーゼル交響楽団を経て、1992年よりドレスデン・フィルの第一ソロ・チェリストを務めている。彼は現在、ドレスデンのカール マリア フォン ウエーバ音楽大学でチェロ、教授法、室内楽の教育に携わっている。

 私は来日中のドレスデントリオに8日間、密着撮影をして、音楽にかける彼らの真摯な姿勢に感銘を受けた。そのウフルから面白い話を聞いた。彼が小さい頃、音の感性テストを受けた。高い音と低い音の感性を調べるテストで、高い音に感性が高い人は、チェロのような低い楽器が合い、低い音に感性が高い人は高い音域のバイオリンのような楽器が適しているという。だから彼はチェリストになったという。

 音の感性と逆の対応で興味深い。悪の感性が高い人が、聖職に就くようなものかもしれない。

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 チェリスト ウルフさん   金山スタジオにて リハーサル 2018111

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 予約してあった書画が手違いで人手に渡ってしまったので、新規に先生に揮毫していただいた。こちらの方が、出来が良くハッピーでした。

2018-01-16

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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