ANA営業論理をゴリ押し
ANAブランドの毀損
文末のメール文は、私の意見に対するANAからの回答である。内容を見て、馬鹿らしくなり返信はしなかった。返信をしないというのも、明確な意思の表示である。
ANAの回答書は、相手がどう思うかなど知ったことではなく、あくまでANAの金儲け営業方針のゴリ押しで、「食」の広報の正当性を主張しているだけである。ANAの主張が正しいかどうかは、問題ではなく、顧客がどう思うかが問題なのだ。どんな主張も、立場や顧客や国や時代が変れば、180度変る。ANAの経営理念に照らして、それが正しいかどうかだけを判断すればよい。今回の事例は、それから逸脱しているから怒りが起きる。
解釈の違い
世に事実はない、解釈の違いがあるだけ。ニーチェ
There is no fact, only interpretation.
コミュニケーションとは、二つの立場が衝突した時、各自がどう解釈したかで、成り立つ事象である。ハーレムでスリにあえば、盗られた方が愚かで、盗ったほうは、英雄である。立場でその解釈は全く異なる。ANAと顧客の立場は、全く異なる。それを超越して顧客が頼りにするのが、その企業の経営理念である。それが遵守されていなければ、コミュニケーションは成り立たない。
顧客満足に反する
顧客は、和食の魅力、地方の魅力の広報を期待して、ANAを選んで搭乗するわけではない。あくまで、安全に快適にスピーディに運んでくれる付加価値を期待して航空会社を選んでいる。
私は「和食の魅力発信」と「地方の魅力発信」などには興味がない。それを広報したいのなら、機内誌に掲載すれよい。この項目は、航空会社の使命ではない。それに力を入れるとは、その分の経営資源が、安全へ割くべき資源から除かれること。航空会社の安全への使命の放棄である。これはあくまで金儲けの一環の宣伝活動である。ANAの行動指針に反している。
経営理念に反する
「めしの友」や地方の食文化の紹介も情報過多の時代、それを見るか見ないかの選択は、乗客にある。それを強制的に見させるのは拷問である。機内雑誌に載せれば済む話である。テレビなら自分でスイッチを切ればよい。機内放映ではそれができないので、意見を提示している。それを無視して、ANAの主張をゴリ押しするのは、企業理念とグループ行動指針(ANA's Way)に反している。客席で不愉快な思いをさせるとは、負の付加価値創造である。企業理念に反した社員を、放置すると企業が潰れる。それほどに企業理念は重要である。会社を興すのも、衰退させるのも、企業理念の社員への浸透さにある。
経営理念遵守部署と確認部署と同じ?
最近の企業の不祥事は、すべて企業理念の軽視から始まっている。ANAの機内放映のビデオは自社制作とのことだが、そんな金を使うなら、もっと本業の安全に経営資源を使って欲しい。
ANAや日航は経費削減のため、中国やアジアの安い整備会社に外注し、故障や不具合が続発している。日航、ANAともに発生した不具合の多くを国交省に報告していないとの噂がある、「墜落しなければバレない」の姿勢のようだ。中国やアジアで整備する問題点は、中国人が適当に手抜き整備するというだけでなく、「整備をチェックするのも中国人」である点だ。整備する人も、整備状況を確認する会社も同じで、酷い場合には同じ人が兼任している場合すらあるという。泥棒と警察官が同じでは、ANAの遵法精神は今いずこ?
「JALとANAが機体整備を中国に外注 墜落事故の危険も」を参考に記載しました。http://www.thutmosev.com/archives/72741051.html
今回の不祥事でも、回答書から見ると、広報を担当する部署と、それをチェックする部署が同じようだ。一事が万事である。恐ろしくて、日航、ANAには乗れない。
グループ経営ビジョン
ANAグループは、お客様満足と価値創造で世界のリーディングエアライングループを目指します
グループ行動指針(ANA's Way)
1.安全(Safety):安全こそ経営の基盤、守り続けます。
2.お客様視点(Customer Orientation):常にお客様の視点に立って、最高の価値を生み出します。
3.社会への責任(Social Responsibility):誠実かつ公正に、より良い社会に貢献します。
ANAホームページより
ANAからの回答メール
ANA/機内上映の番組につきまして [受付番号: 171128-004810]
2017/11/28 (火) 18:11
平素よりANAマイレージクラブ会員として、弊社便をご利用いただき、厚く御礼申し上げます。
この度は、11月23日弊社373便(名古屋-長崎)ならびに11月24日弊社374便(長崎-名古屋)ご利用の際の上映番組の内容につきまして、ご意見を頂戴し、恐縮に存じます。
本件につきましては、担当部署に確認致しましたので、報告申し上げます。小田様からいただきました資料、「めし友図鑑」、「SKY EYE」はANAオリジナル番組となります。特に「めし友図鑑」は日本が誇る和食の中心である「お米」の生産における開発秘話と共に、そのお米に合う「めしの友」を紹介すると言うコンセプトの番組となっております。
「SKY EYE」につきましてはTaste of Japanの一環で制作している地方創生の番組として、それぞれの県の魅力を食文化も含め紹介しております。両番組ともに、その地方の魅了を伝える中では「食」の紹介は欠かせないものと考えております。弊社といたしましては、「和食の魅力発信」と「地方の魅力発信」の為の重要な要素として「食」を取り扱っている次第でございますこと、何卒ご理解賜りたく存じます。
小田様から頂戴しましたご指摘は、すでに担当部署に報告しており、今後の番組制作の際の、参考とさせていただきたく存じます。
小田様におかれましては、お忙しいなか、貴重なお時間を割いて、お声を寄せていただきましたこと、心より御礼申し上げます。
弊社対応には、至らぬ点も多々あろうかと存じますが、今後とも、お客様にご信頼いただけるサービスがご提供できますよう努めて参りますので、弊社便への変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
ANAウイングス株式会社 客室部福岡客室乗務室 課長 〇〇〇〇
2017-12-08
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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