神様仏様・天野様・ご先祖様
2017年12月3日、大垣フォーラムホテルの「クリスマスコンサート2017」で、ヴァイオリニスト天野千恵さんが、愛用のヴァイオリンの紹介をされた。そのヴァイオリンはイタリア製で、制作年代が1740年頃、モーツァルトが活躍した時代だと言う。天野さんに、このヴァイオリンが受け継がれる前に6世代の演奏家が使っていた楽器だという。お値段は外車一台分とか。その弓だけでも普通乗用車が買えるとか。弓の材質は楓で、ガットは漂白をしない白の馬の尻尾の毛である。それに合わせてドレススタイルも配慮されたとか。
電気で拡声しないでもヴァイオリンの音色は、ホールの隅々まで響き渡っていた。やはり名器のアコースティック楽器の音色は素晴らしい。
9月に来日したチェリストTIMMの愛用のチェロも、300年ほど前の制作で、天野さんのヴァイオリンとほぼ同じ年代である。1740年頃と言えば、私の初代のご先祖・北尾道仙の没年の頃である。北尾道仙没年の享保19年とは、1734年である。ご先祖の北尾道仙は観世流の謡の師匠であったようだ。そのことをお寺の過去帳から発見できて、お墓を再建するご縁となったのが2015年である。そのご縁でお墓の字も馬場恵峰先生に揮毫をしていただいた。今回の演奏会も含めて多くのご縁が繋がっていることに感慨を深めている。
演奏スタイル
天野千恵さんが今回演奏した曲は、クリスマスコンサートに相応しいバッハ~グノーのアヴェ・マリアで、演奏時の天野さんの動きが少なく、写真撮影は楽であった。小坂井聖仁さんが演奏した曲は、演奏時の動きが激しく、カメラマン泣かせであったが、曲により、人により演奏家の動きが全く異なることを知った。ピアノでも河村義子先生は、派手に動くピアノ演奏スタイルには反対で、静かに動きの少ない正統派の姿で弾かれる。演奏家により、その演奏スタイルは千差万別である。カメラマンの苦労は絶えない。
2017-12-10
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
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