大垣市の人命軽視宣言
「クール大垣」でなく「狂う大垣市」をアピール
2017年11月12日に届いた『広報おおがき』を見て、激怒を通り越して悲しい気持ちになった。ここまで大垣市役所は落ちぶれたかとの憐みの思いである。
冒頭の記事に「ロボフェスおおがき2017を開催」とある。その文面の最後に「そのほかにも、チアリーダー型ロボットのステージイベント、大学や高校などの研究内容の展示・体験など、ロボット技術にまつわる多彩なコーナーが設けられ、4日には、菓子まきをしていたドローが落下して、けが人が出るトラブルがありましたが、2日間大いに賑わいました」とある。
この記事文中の写真に、ヘルメット無しの親子のセグウェイ乗車写真がある。人命軽視の極みである。
この文面には、ドローン違法飛行での墜落事故に対して大垣市役所が責任を感じることもなく、ひとごとの話をしている。謝罪さえない。ドローン違法飛行での墜落人身事故は「そのほかにも、」で扱うべき雑事で、それも「最後の最後に記載された取るに足らない事故」との扱いである。菓子まきが違法であったことも、それを指示したのが大垣市であることも、安全無視の一番安い業者を選定したのも大垣市の責任であることには、全く触れていない。
「落下して」とは、自然物が上から落ちることを表現する漢字である。意図をもって飛ばしたドローンが落ちるのは、「墜落」である。大垣市役所は、中学生でも間違えない漢字の使い方が、できないほど知性が劣る。
「けが人が出る」とはひとごとの表現である。人が勝手に怪我をしたとの表現である。「偶然の事故で怪我人がでたようです、気の毒ですね」との無責任な表現である。本来なら「市民の皆様に怪我人を出す不手際をして申訳ありません」と表現すべき人身事故である。
「4日には」との表現も、ひとごとで、記事枠がまだ余裕があるので記載すると、そういえばドローンの墜落事故があったね、との印象を与える文である。
「トラブル」との言葉の選定も無責任である。「トラブルとは、もめごとの意で、会話や硬くない文章に使われる外来語」と中村明著「日本語 語感の辞典」(岩波書店)に定義がある。だからこの「菓子まきをしていたドローが落下して、けが人が出るトラブルがありましたが、」との表現は、くだけた記事の『広報おおがき』でのまるでひとごとの表現である。
「トラブルがありましたが、」の「が」も、その話は置いといてと、「2日間大いに賑わいました」と自分たちの宣伝に余念がない。「人命など知ったことでない」の本音が出て、馬脚が出た表現である。たかが、「が」、されど「が」の助詞の使い方である。
「多彩なコーナーが設けられ」も無責任な表現である。だれがこのロボット技術展示をしたのか。勝手に業者が展示したのだと言わんばかりの表現である。これらの展示は、大垣市の要請を受けて展示をしたのだ。大垣市は、ドローン人身事故を誤魔化すために、その主催者を誤魔化す表現をしている。
「人命軽視遺産の記事」として価値あり
だれが人命軽視のコストが一番安い業者を選定して、違法なドローンでの菓子まきを指示したのか。大垣市市役所である。ここに大垣市の深層心理が全てさらけ出されている。これはお役人の責任逃れの最高傑作の文書である。お役所の書いた「人命軽視遺産記事」として永遠に残すべき文書である。この記事を掲載する最終許可を与えたのは誰なのか。
大垣市の「狂うおおがき市役所」アピール
この記事の下段にある大垣市長執筆の「市長のかがやきメール」では、この大垣市に全責任がある「ドローン違法飛行の墜落人身事故」に対する件は全く記載がない。本件は、安全配慮義務違反であると思われるが、それには全く謝罪もない。つまり市民がまかり間違えば死亡事故に繋がったドローン違法飛行での墜落人身事故に、責任を全く感じていない。大垣市民の命など知ったことではないのだ。それがこの広報からひしひしと伝わってくる。企業で不祥事が起きたら、記者会見で、社長が謝罪をするのが世の常識である。大垣市は世間知らずか、無責任か、人命軽視の為なのか、その謝罪会見さえもがない。大垣市には、そんな些細なことよりも、「クールおおがき地域プロモーション」が大事なのだ。大垣市はクールでなく狂っている。
人の命を軽視する市長に市政は任せられない。小川敏市長は大垣市民のために辞任すべきと思う。それが世のためである。将来の死亡事故を起こさないためにも。
2017-11-11
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
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