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2017年9月25日 (月)

問題と課題: 大垣元気ハツラツ市

大垣駅前商店街にお客が来ないのは問題

大垣を買い物客や観光客が集まるような魅力ある街にするのが課題

 

 元気ハツラツ市を開催して大垣を訪れる人を増やすのは対処療法である。課題を理解せず、本質の解決策を間違えているので、この7年間で、益々大垣駅前商店街が寂れた。元気ハツラツ市には、一日平均36,500人(事務局発表のデータ。その算出方法は大いなる疑問あり)の人出がある。しかし大垣元気ハツラツ市に来る人は、屋台で食い物を買ったり、県外の露店の名産を買う物見遊山の暇人だけである。そのため、昼飯か屋台で食べるだけのお金しか落さず、大垣に来てみたら、シャッターを下した店ばかりだし、街が小汚いから、二度と来たくもないという印象を与えている。

 

7年間の愚行の結果

 7年間で1億2千600万円もの市民税、県民税の血税をどぶに捨てるが如き行事に費やした。その結果は、大垣商店街全体の売り上げが大幅に減り、商店街のお店の閉店は益々増えていくばかり。この3年間でさえ、12軒ほどの店がシャッターを下ろした。大規模小売店のヤナゲンB館のテナントを入れると40店舗近くが閉店した。結果として大垣駅前商店街の大通りに面した店だけでも61%の店が閉店している。潤っているのはごく一部の飲食店のみで、自己満足で悦に入っているは、元気ハツラツ市実行委員会の幹部のみである。元気ハツラツ市での痴呆的バラエティTV番組と変わらない出し物で、大垣の文化レベルを落としている。子供の教育を大事にする親なら、元気ハツラツ市には、行かせないだろう。大垣市は、元気ハツラツ市の痴呆的イベントには血税の金を出すが、未来を背負う子供たちのための芸術活動の支援にはビタ一文出さない。キャラクター人形のショーにうつつをぬかすのは、幼児だけである。大人の幼児化が情けない。知性ある学生は、見向きもしない。

下記データは打つ手が間違っていることを示している。現実が正しい。

 

大垣中心街地商店数推移

 615店舗(1988年) → 419店舗(2007年) 32%減

           → 364店舗(2014年) 41%減

   (大垣市中心街地活性化計画より)

大垣中心街地小売業の年間販売推移(万円)

 34,656万円(1999年)、21,6124万円(2004年)、18,048万円(2012年)  

  この13年間で実に48%減大垣市商工観光課資料より)

大垣市中心部の歩行者通行量

 24,089人(1994年) → 10,160人(2009年) 58%減

   (大垣商工会議所調査)

 

建設的意見を抹殺

 意見を言っても無視されるから、アホらしくて、見識ある人は、元気ハツラツ市実行委員会の運営会議も誰もでないし、出さないように事務局が画策している。それでもまだお役所は目が覚めない。小川市長が聞く耳をもたないのは、もっと大問題である。商店街との意見交換会を提案しても、小川市長は拒否。大垣衰退の原因の本質から目を遠ざけて、真因を探らず、見せかけのお役所的な建前だけの愚かな手を打っている。誰が甘い汁を吸っているのか。

 元気ハツラツ市には、大垣市から1200万円、県から100万円、市商連から300万円、出店料収入200万円、で年間1800万円が使われる。7年間で、1億2千600万円もの市民、県民、市商連の血税を使ったのに、その会計報告もない。どういう基準でタレント事務所の選定をしたかも不明である。合い見積もりも見たこともという。商店街の住民も会計報告を見たことがないという。正規の企業経営ならあるべき、手順とプロジェクトのPDCAが回っていない。当然、その成果報告もない。それは不正の温床となる。

 

問題とは現在、起こっている悩ましい状況。それの解消は対処療法。

課題とは、あるべき姿と現状の乖離で、それを解消するのが、根本療法。

 

 大垣市はトンチンカンな対処療法で、ますます大垣を寂れさせている。今必要なのは、本質を見極めた根本治療である。

 大垣市はいま、駅前商店街沈没中という大火事である。火を消すのも大事だが、それよりも火事が出ないような街にすることだ。それは魅力ある大垣市の建設である。そうなれば、放っておいても人が寄ってくる。

 

図1 問題と課題の違い

   火事を「大垣駅前商店街フエリー沈没」と置きなおしてください。

 

2017-09-25

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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