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2017年9月11日 (月)

大垣駅前フェリー沈没中

長浜市と大垣市との比較

 大垣駅前商店街の問題点を探すために、2017年9月10日(日)、長浜市の黒壁スクエアに比較調査に行ってきた。その旧市街の再生として進められた黒壁スクエアの賑わいぶりに感心した。それに比べて、閑散として人通りのない大垣駅前通りを見て考えてしまった。これは個人の努力では如何ともしがたく、市の行政として有能か無能かの違いであると確信した。市を活性化するという「気」がないと、市を良くはでない。大垣市の言い分はいつも「金がない」「できません」「申請書類を作るのが大変」であるが、やる気がないので、金ができても永遠に活性化はできないと思う。どうすればできるかを考えるのが経営者である。できない理由は、バカでも言える。近隣市には知恵を出して、市を活性化している市が多くある。お金がなければ、県や国の補助金を申請すればよい。

 トヨタ生産法方式を作ったトヨタ自動車工業 元副社長大野耐一氏に、「出来ません」などと言おうものなら「お前は何時から、占い師になったのか。やりもせんうちから、できませんなどと」とド叱られたという。大垣市長には叱ってくれる人がいない。

 経営の長として何もしないのが一番悪い。何もしないならその座を去れ、である。市の長として主座に座る以上は、決断して実行しなければ失格である。「主座」とは、決断をする役目である。行政は、グローバル経済の厳しい市場原理から逸脱して、市長の顔だけを見ているヒラメに取り囲まれている。そうなったのも、そういう環境を市長が作ったからだ。因なき果はない。

 

大垣行政の取り組みの傲慢さ

 一番驚いたのは、長浜市黒壁スクエアを歩き回って、その中、シャッターを閉めたお店が2軒しか目に付かなったこと。それもピカピカのシャッターである。シャッターに入居者募集中とある。それに対して、大垣駅前に雑然と並ぶシャッター50軒の多くが錆びサビで、見るからにみすぼらしく汚らしいのと対照的である。聞けば、閉店のお店がでると長浜市の観光課が、近くの市の商店街に誘致の声がけの活動をするとか。大垣の観光課では、以前の観光課某係長が「そんな誘致などの仕事を部下には、かわいそうだから、やらせるわけにはいかない」と陳情に行った商店街の人を門前払いしたという。要するに、市民のための仕事はしたくない、である。長浜市、彦根市キャッスルロード、犬山市でも市の行政が計画を立てて、商店街の活性化に力を入れている。大垣市長はそんなことは知ったことではない、である。早く新市庁舎の椅子に座りたい、である。現実の50軒のシャッターを閉めたお店の姿が、市長の本心の全てを現している。50軒は商店街の全体で2~3割にも上る。大垣市の未来の顔は、大垣市長が思った通りになる。大垣駅前商店街は、現在もシャッターを下ろす店が繁殖中である。それも速度を上げて繁殖中である。現実は正しい。この世では最高のことしか起こらない。何も手を打たないから、現在の姿がある。これで繁栄したら、他の努力している市を差し置くことになり、神様が困ってしまう。

 

ゆでカエル現象、痴呆症

 この50年間で、特に小川市長になってから17年間、何もしない弊害が市民にじわじわと影響を与えている。じわじわとシャッターを下ろすお店が増えていく。直ぐには気がつかないが、いつの間にか、シャッターを下ろす店が50軒(実質は100軒)にも達するが、それでも市長は目が覚めない。その影響が数百人の商店街従業員、家族に影響が及び駅前通りの衰退となっている。ゆでカエルは、少しずつ温められるので、その変化に気がつかない。今、50軒もの閉店で、駅前がシャッター通り化しても目が覚めなければ、痴呆症である。

  

大垣商店街という大船が沈没中

 50軒の店主の中には、経営不振で首を吊ることや夜逃げを考えた経営者もいるはずだ。大型店舗ヤナゲンB館(食料館)の閉店したテナントを含めると100軒を超すお店が消えた。その中には、己の生活を支えるお店の閉店には、悲しいドラマが多くあったはず。お店の閉店は、己の人生の死でもある。閉店した50軒のお店には、従業員や家族を含めると数百人の生活があり、それが殺された。大垣市長は、まるで大垣駅前商店街という大きな船が沈みつつある中、乗船客を見殺しにして、自分だけのうのうと助かった韓国フェリーのセウォル号の船長のようである。大垣駅前商店街が沈み、数百人が路頭に迷っても、大垣市政には、なんの危機意識もなく、手を打たない。行政として国のフェリー沈没事故の不手際と同じ責任を取らねばなるまい。それが日本全部の現象ならともかく、近隣には、観光客で賑わっている同規模の市が数多く存在する。なにせ大垣市議会でも、本件を取り上げる市会議員さえいない。市の予算にある市街地活性化の予算も調査費という名目だけで、何に使われていることやら、市民には全く分からない。

 下記で、現在の状況を比較に示す。詳細の分析は後日に。

 

 

長浜市              大垣市

長浜城の城下町として栄えた    中山道、美濃路と交通の要所

湖北地方の中心地         西濃地方の要所

1980年代に黒壁スクエアを再生  駅前商店街を放置

旧市街整備が進められた      シャッターが増えるばかり

滋賀県内最大の観光都市      西濃地方の工業の中心地

観光資源 豊富          観光資源 豊富

黒壁スクエアで          駅前通りで

シャッターが下りた店2件     シャッターを下した店約50件

                                                       (約2~3割)

人口  63,000          160,000人

JR 普通2本/時間(上り)    快速4本/時間(上り)

 

長浜黒壁スクエアの人通り

 図1 長浜黒壁スクエア 2017年9月10日(日)10:31

 図2 長浜黒壁スクエア 2017年9月10日(日)10:35

 図3 長浜黒壁スクエア 2017年9月10日(日)10:28

 図4 長浜黒壁スクエア 2017年9月10日(日)11:15

 図5 長浜黒壁スクエア 2017年9月10日(日)11:14

下記は一番、人出が多いはずの日曜日のお昼時の大垣の姿である

 図6 大垣駅前通り   2017年9月10日(日)12:27

 図7 大垣駅前通り   2017年9月10日(日)12:27

 図8 大垣駅前通り   2017年9月10日(日)12:28

 図9 大垣駅前通り   2017年9月10日(金)12:29

長浜と大垣のシャッター比較

 図10 長浜黒壁スクエア シャッター 2017年9月10日(日)

 図11 大垣駅前通り シャッター 2017年9月 8日(金)

 大垣まつりが世界遺産として登録され、多くの観光客が訪れる。その観光客に、この姿をさらすのは大垣の恥である。商店街の無能を示している。まるで汚れた下着姿を晒すのと同じである。他の店のシャッターもみすぼらしい。

長浜と大垣の駅比較

 図12 JR長浜駅    小じんまりとした駅のたたずまい

 図13 JR大垣駅    駅ビルは立派で、駅前商店街が貧相

 

2017-09-11

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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