写経書展写真集の出版
馬場恵峰先生書を出版するため、今までの撮影分の中から、先生にその選定をお願いしていた。しかし先生も忙しく(写経書展の準備や講演会)で忙しく、その決定が延び延びになっていた。私はそれと並行して出版の事前検討で、地元の印刷会社と2年越しの打ち合わせを何回も重ねてきた。しかし選定が決まらないのでこの半年ほど、担当営業マンとご無沙汰になっていた。ところが写経書展の写真集(オンデマンド印刷)をまとめたら、それを恵峰先生が見て、「これだけは先に出版したい」と急に言いだして私も慌てた。
信用金庫崩壊
急遽、今まで打ち合わせをしてきた若い営業マンに携帯に連絡を取ったら、数カ月前に別の営業所に転勤になっていて担当できないと言う。引継ぎの担当者から後日連絡をさせるとのこと、私はむくれてしまった(2017年1月25日)。やりかけの営業懸案があって、転勤になるならその旨の連絡を顧客にするのが常識である。それがなかった。翌日、その営業マンの上司から電話があったが、「貴社は信用できないので、仕事を出すのをお断りする」と電話を切った。営業マンの仕事は会社の信用を創ること。彼の上司の指導に疑問を感じた。信用を大事にしない会社とは、付き合いたくない。
なぜ、たった一言、「転勤になりました、後は〇〇に連絡ください」が言えないのか。2年も待たされて、仕事はもらえないと見切ったのか。恵峰先生は、写真集用の書の選別の納期を延ばすことで、面白い縁を発生させてくれた。これが縁起である。今までの付き合いで若い彼の言動を見て、違和感ある匂いを感じて納得できる結末ではあった。そんな縁しか結べなかったことが哀しい。人生は全てご縁の繋がりなのに。私はその会社の未来を見極め、悪縁を切った。
私なら、まず客先に謝りに行く。まずその行動がないと後が続かない。その年配の上司と当人に、その後始末の行動がないのが情けない。その上司は最初に会った時、名刺を切らしたとかで名刺をくれなかった。ビジネスマナーでは、後日、送付するのが常識だと思う。もともとそういうレベルの上司、会社であったようだ。佛様は時間という加減乗除で、悪縁を排除してくれる。浄土に行くときは、自分信用金庫に不良債権を残さないようにしたいもの。
「ビジネスは壊れやすい花瓶に似ている。無傷であればこそ美しいが、一度割れると二度と元の形には戻らない。」
Business is like a fragile vase - beautiful in one piece, but once broken, damn hard to put back together again to its original form.
“Letters of a businessman to his son" by G.KINGSLEY WARD
印刷方式の変更
急遽、別の印刷会社数社に相見積もりを取ったが、印刷部数が少ないので、オフセット印刷をしても単価が1万円を遥かに超えて、困ったものと頭を抱えた。先生とも相談をして、現行のオンデマンド印刷でいくことで妥協することにした。オンデマンド印刷も最近は質が上がり、書の写真ならオフセット印刷とそうは見劣りしなくなった。オンデマンド印刷なら、版を作らなくても済み、オフセット印刷の半分以下の費用ですむ。オフセット印刷は部数が増えると急激に単価が下がるが、オンデマンド印刷は何部印刷しても単価は同じである。今まで付き合いのあるコピー会社から、営業努力で格安の見積もりの提示を受けた。フルカラーの完全な美術書ではなく、書の美術書であるので、それが落としどころだと納得した。先生の名がもっと広まり、印刷部数が稼げるようになってからオフセット印刷に切り替えればよい。まず少部数でも出版をして、第一歩を踏み出して世に問うてから次のことを考えればよいとした。
公式書籍として発刊
恵峰先生は、今まで4冊の自費出版をされているが、多くは売れず大赤字である。特殊な世界で部数が少ない書の出版では、儲からない。今回は儲けるために出版をするのではない。皆さんへのご恩返しとして、また後世に残すためにとの意味で出版をするのだ。
前4冊は自費出版でもISBN 番号を取ってないので、国会図書館にも入らず、公にもなっていない。今回は、公式な書籍として世に問いたいと思い、ISBN 番号を取る算段をすることにした。国会図書館にも入れば、後世には記録として残る。後日、雑誌社に出向いて書評等で、紹介してもらう計画をしている。
2017-08-18
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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