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2017年7月10日 (月)

己を第三者の眼で観る

曼荼羅を俯瞰する

 己を客観的に見つめることは難しい。どうしても「私が」が出てしまう。冷静に第三者の眼で、過去の自分、今の自分を凝視し、己の課題と未来のあるべき姿を見つめたい。曼荼羅には過去の自分、今の自分、あるべき姿の佛としての自分が描かれている。自分が四天王の立場になったらと仮定して、己を睨みつけ一喝して考えることである。第三者の眼で上から己を観ると己の弱さが見える。

外国からの視点

 外国に住んで外から見ると、日本がよく分かる。そんな発想があったのかと驚くことが多々ある。いかに狭い視野でモノ見ていたのかと反省させられる。己が広目天・増長天になった思いである。日本語も外国語を学び、外国語の観点で日本語を見直すと、英語がよく理解できる。私もテクニカルライティングの勉強のため、検定試験の受験勉強をし、ミシガン大学の夏季セミナーでも英語を学んだが、そこで学んだのは、日本語には無い論理構成であり、欧米の考え方であった。英語で日本語を考えると、日本語が良く見える。

 天界の四天王なら俯瞰するだけでよい。しかし人間界の我々は、見るだけでは頭で理解できても体得できない。手を動かし足を動かし体で覚える必要がある。私は科学工業英語検定1級(TEP)取得のため、裏紙に模範解答をひたすら模写した。写経と同じである。これで英語のパターンを体で覚え、3度目の挑戦で47歳にして1級に合格できた。

宗教とは茶ずつの如し

 宗教もキリスト教、イスラム教、仏教を比較し、さらに仏教でも真言宗、法華教、禅宗等を網羅的に学び、俯瞰的に見ると本質が見えてくる。宗教の本質は同じである。茶筒を宗教に例えると、縦に切ると長方形でキリスト教、横に切れば円形で仏教、斜めだと楕円形でイスラム教となると思うと合点がいく。教祖様の見方が違うだけである。人間が勝手に切り口と見方を変えている。

 地球を宇宙から見た宇宙飛行士の多くが神を信ずるようになるという。真っ黒な宇宙にポッカリと浮かぶ青い地球を見て、地球の美しさと尊厳さを感じ、その存在の神秘さに感じいるという。それは宗教に近い心境である。地球の外から眺めて、初めて出てくる発想である。自分も小宇宙という存在である。60兆個の細胞を持ち、魂が支配する己はその魂も変幻無限である。その細胞一つの存在が奇跡である。それが60兆個も存在して、人であること事態が神秘である。その神秘の塊が己の回りを取り囲み人間界を形成している。それを思うと頂いた命の有難さを感じ、その命を全うすべきとの念を強くする。

 

図1 私がTEP受験の為に模範解答を手で写した裏紙の山、約1,500枚余 (1997年)

図2  宇宙に浮かぶ地球  www.jaxa.jp-

 

2017-07-10

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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