インプラント 15(美観、価格性能比)
3.14 QCD 歯の美観性能から判断
インプラントのもうひとつの目的は歯の美観である。特に米国では歯並びと肥満が出世の大きな要因になっている。その点ではインプラントは素晴らしい。日本の俳優でも健康な歯を抜いてインプラントにしている例は多い。
健康を犠牲にしてまで、なぜそんなに美しくしたいの?
金儲け? 人気取り? 化けるため?
3.15 QCD 価格性能比の観点
現在のインプラントは、性能に対しての価格が異常に高すぎる。保険が適用される総入れ歯で、約1万円の自己負担、ブリッジで約1.5万円の自己負担であるのに対して、インプラントは保険適用外であり、30~50万円も費用がかかり過剰に高い。いくら性能が良くても、価格性能比が低すぎる。さらに安全に対して未知数があり、リスク上でも手術は不可と判断した。
ある歯科医院の治療費内訳
材料費 人工歯根 199,500円
人工歯 150,000
処置費 診療費 5,000
検査費 10,000
手術費 68,000
メンテナンス代 10,000
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合計 442,500 円
『「いい歯科インプラント治療医」を選ぶ!』p99(週刊朝日MOOK)より
私は30年余の期間、工作機械、自動組立機、自動車部品の設計業務に携わってきた。今も昔も価格競争の厳しい時代、部品の原価計算を知らずして設計は出来ない。その観点で、単なる雌ねじと雄ねじのチタン材の部品費用が20万円弱とは異常である。普通の機械部品であれば数百円である。いくら材料が特殊であっても、20万円弱とは信じがたい。人工歯も同じコスト感覚である。保険がきかない「贅沢」手術扱いなので「資本の論理」が働き、こんな価格設定となる。医師とインプラント業界のための金儲け手段である。「贅沢」手術とは、国の認識である。
2017-07-27
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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