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2017年7月11日 (火)

経営診断♠インプラント その1

1.インプラント稟議決済

 インプラント手術の可否は、自身の体へ大きな影響があるため、重要な経営判断である。インプラント手術とは、自分の体への設備投資の稟議書である。歯は臓器の一部であり、健康に大きな影響を及ぼすため、真剣な検討が必要である。今回の事象を自分自身への設備稟議として詳細に検討した。

 経営において経営判断を求めてトップに上がってくる案件は、賛否49対51のグレーの案件である。明快な賛否の案件は、トップには上がってこない。成否の明快な案件は、考えるまでもない。そこで今まで培った人脈を頼りに、北は北海道から南は宮崎まで全国の知人に電話をかけ、面談までをして、インプラント情報を収集した。聞けば聞くほどに訳が分からなくなった。まさに賛否49対51のグレーゾーンの案件である。この30年間で培った人脈のお陰で、皆さんから貴重な生情報を得た。自分に人脈は、お金では買えない貴重な財産であることを認識できた。人脈とは、所有している最大の資源のひとつである。

 

稟議: インプラント手術の採否 

状況: 歯周病で奥歯の1本が欠損。歯科医よりインプラントを勧められた。 

結論: 私の場合、インプラント手術は受けるべきでない。

理由: 私にとって、インプラント手術はメリットよりリスクが大きい。

    歯科医はインプラント手術の悪い情報を患者に伝えていない。

           歯は臓器の一部で、危険な手術は取り返しがつかない恐れがある。

対応: 私の場合、欠損の歯は1本なので、他の実績ある選択肢もある。

    後日、インプラント手術をする選択肢もある。手術を急ぐ必要はない。

    手術をするなら、セカンドオピニオンを得てからにすべきである。

    (以前にかかっていた奈良県の歯科医に聞く)

    再発防止:歯の保守を再構築する。

 

2.調査のまとめ

 下記情報は、歯科医の説明や医院のインプラント解説書には記載されていない生情報である。インプラントを勧める医者はよい情報は宣伝しても都合の悪い情報を患者に教えない。これは新興宗教や詐欺行為と同じである。

 1) 患者の立場から

 ・インプラント手術の成否は患者の個人差が大きい。

・長期間にわたる体への影響の検証が終わっていない。

・医院の作成資料では、入れ歯、ブリッジとの比較で、インプラントが「過度に」良いとされている。第三者の目から見ると偏向した比較結果である。だからこそ、信頼できる歯科医の選択が大切。

・数十年持つとも宣伝されるが、実際は10年経つとやり直しとなる例が多い。

・経年変化の恐れ

インプラント自体は経年変化が少ないが、支える土台の骨肉と相手の歯の老化や顎の骨の老化が進むと、10年後には合わなくなる恐れがある。インプラントを外す手術が必要となる場合がある。人工歯根と顎骨としっかり癒着しているので、大変な手術となる。

 ・死亡事故もある(ドリルの深さミスで顎内の血管を傷つけると、止血の方法がなく、致命傷となる)。ドリルで開ける穴と顎内の血管の距離は3mmである。信頼できる医者の選択が重要である。

 ・顎内の神経を傷つける事故もある。これにより下唇と下顎の感覚が喪失する障害となる。

・歯科医の選択が重要

  数日の簡単な講習で手術が出来るので、歯科医間の腕の差が大きい。1日のメーカの講習で手術を手がける歯科医もいる。大学では100時間の講習という話もある。

 ・異物としての拒否反応

  体に異物を入れるので、その免疫作用が働き、体調を崩す人もいる。一概に老人は若い人より免疫作用が弱いので、問題は起きにくい。若いと問題だ。正常な免疫能力をもった人が、体調を崩す。

・定期的なメンテが必要(かなりの頻度で。個人差大)

  歯周病で歯を失った人が、インプラントの保守を確実にする確率は低い。

・インプラント周囲炎の恐れ

  インプラントを埋めた後、口の中のケアを怠ると、インプラントと歯ぐきの間から病原菌が侵入して、周囲粘膜が炎症を起こす。インプラント周囲炎は現在、治療法が確立していない。これは歯周病学の専門家の共通認識である。最終的には埋め込んだ人工歯根を抜かねばならない。インプラントを抜く手術は顎の骨を削るような大掛かりな手術が必要となる。このためにインプラントは生涯保守が必要である。

 インプラント先進国スウェーデンでも、治療後40年の間に、4人に一人が発症していることを示すデータがある。

 松井歯科医師(宮崎市)の話では「インプラント周囲炎は埋入してから6年後くらいから増えてくるようだ。私はこの対策をライフワークのようにやってきた。」

・インプラントを入れると、MRI(核磁気共鳴映像法)を受診できなくなる。若い人は、心してインプラントを入れること。

・電位差による影響が不明

 金属を体に埋め込むと、体と金属間で微弱な電位差が生じ、それが長期間で体に影響を与える。私は、それの悪影響を船井研究所の船井幸雄氏の著書で知り、奥歯のアガルガムの詰め物を撤去して金を埋める処置をした。それと同じ現象が起きると推定される。

  古い車を所有するのが趣味の友人が、ボディーとねじが異金属のため、その間に微弱な電位差が生じ、錆の原因になると言っていた。欧州の車はその防止のために、色んなところにアースがとってある。人間の体も同じだと思う。異質の2つが接触すると電池になるのは、物理学の基本的な常識である。

  最近、水周りのリホームをして、錆でぼろぼろになった配管を目にして驚愕した。それと同じで、過酷な条件の体に異物の金属(相対比較で金が安定しているが、錆びないわけではない。まして金ではないチタンでは)を埋め込んで、長い年月の間に錆びないはずがない。世に錆びない金属はない。微視的には金も白金さえも錆びる。その錆がどれだけ体に影響するかの解明されてない。水銀やカドニウムによる重金属のイタイイタイ病を代表される被害を思い出すと、君子危うきに近寄らず、が正しい選択だと思う。

 ・チタンの安全性は未検証

   チタンの長期間に亘る人体への影響の安全性は、まだ検証されていない。

   豊胸手術で安全だと言われてきたシリコングリースに、発がん性の問題が露見したのは最近のことである。

・健康保険の非適用

国は手術する資格の保証をしていない。インプラントは「美観のための贅沢手術」が国の認識である。簡単な講習で手術が可能なためか、事故が多い。

・下側の歯のインプラントに比べ、上側のそれは支えの骨の問題で手術が難しい。

・「歯」閥争い?

 歯を抜く原因となる歯周病の治療には学派の派閥があり、治療法が違う。

  間接的にこれが原因で抜歯に至ったと私は感じている。歯科学会では派閥争いで学会が乱立している。

 日本には下記の4つの学会がある。

 日本歯科保存学会      会員数約 4,500人

 日本補綴歯科学会      会員数約 6,500人

 日本歯周病学会       会員数約 8,000人

 日本口腔インプラント学会  会員数約12,000人

 通った歯科医院(岐阜県)では、前の歯科医(奈良県)の歯周病学会のやり方を否定された。よく考えると恐ろしい話しである。今にして思えば、これが歯を失った原因だと思う。

 

2017-07-11

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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