« 宗教団体から脱会後(3/12) 垢落とし | メイン | 宗教団体から脱会後(4/12) 酒からの解脱 »

2023年3月26日 (日)

柴田節郎陶展 鳴舞耳得(オブジェ)、ご縁の結晶

 3月5日~3月28日、岐阜市川原町 Gallery Saganで「柴田節郎陶展」が開催されている。

.

オブジェとは(新解釈)

 私はオブジェの意味が分からず、調べて考察した。「オブジェ」とは前衛芸術作品である。「鳴舞耳得」は、私がつけた「オブジェ」の当て字である。

 全てのモノには命があり、精霊が籠っている。モノは何かを伝えるため、き、っている。だからモノは「耳」で見なければ、真の姿は見えない。見えればをする。そのを受けるには、人として感性が高くなければならぬ。その感性が高い人が、精神性が高い人なのだ。

 「耳」とは「目」の四方八方に角が伸びた形である。つまり全身を使って「観る」である。

 「得」とは佛語で、体験から得る利益・功徳のことである。仏教用語の「利益(りやく)」とは、「ためになること、益を受けること、功徳、利徳」をいう。 特に「仏の力によって授かる恵み」を意味する。

 

二つの出会い

 オブジェとは、出会いというご縁の結晶なのだ。オブジェとは芸術家がもてる技術で感じたことを形に表した前衛芸術作品である。その感じかたは、そのモノと芸術家の出合いは5W2Hによって全て変わる。その出合いは一生に一度である。その出合いが成就して、形に昇華したのが「鳴舞耳得」(オブジェ)である。

 5W2Hとは、いつ  when、どこで  where、なにを what、どのように  how、誰が  who、なぜ  why、どれだけ how much である。

 

オブジェとは(辞書で)

 「オブジェ」は「前方に投げ出された物」を意味するラテン語のobjectrumを語源とする。現代芸術の用語では、日常的に認められている物の通念をはぎとり、物体に別の存在意味を付加させる。芸術家がそのモノから受ける波動を具現化した芸術作品である。

 オブジェ (仏:Objet)は、事物、物体、対象などの意味を持つ。英語ではobject(オブジェクト)にあたる。

 Object(英)は、現実の物、物体、対象、目的、目標、おかしなもの、目的語、客観、客体を意味する。

    以上、各辞書より編集、加筆

 

 

柴田節郎氏のオブジェ

 柴田節郎氏のオブジェを見て、陶器でここまでの作品が出来るとは驚きである。

 黒い木のオブジェは、柴田節郎氏と山火事との出会いで出来た結晶である。近くの山で山火事が有り、燃えた木の後から芽が出ていた。それを柴田節郎氏が見て、その生命力のたくましさを作品として形にした。

 この燃え尽きた木の陶芸作品を日本で展示した時は、みんな「ふーん」といって特に興味を示さなかった。

 それらの作品をニューヨークの美術館で展示したら、ニューヨークでは、大絶賛であった。デヴィッド・ボウイも柴田節郎陶芸家にサインを求めた。要は、当時のニューヨークの人の精神性は日本の人のそれより高かったのだ。野蛮人にはオブジェは創れない。オブジェを理解できるかどうかで、教養がわかる。

 一本の木のオブジェをそのまま陶器で焼くわけにいかず、2体に分けて焼く。それでも焼くと1割ほど体積が縮んでしまう。それを見込んで製作するが、どうしても歩留まりが悪い。その発送の船便も大変であった。

 

 白い家のオブジェも、当時の柴田節郎氏の記憶を形に具現化した作品だ。戦後日本の当時は、ウサギ小屋と揶揄された小さな家が立ち並ぶ。当時の柴田節郎氏が持つ印象は、黒いボルトという鉄が氾濫していた時代であった。

 

1dsc00111s

2dsc09990s

3dsc00103s

3dsc09963s

 湿気防止で釜の下に敷いていた鉄板。その跡が面白いと作品にした。

4dsc09964s

 ウサギ小屋と黒い鉄のボルトのイメージ

5dsc09967s

 作品展示の準備中の山路徹先生

6dsc09968s

7dsc09992s

柴田節郎氏の作品は公共の施設にも多く展示されている。

8dsc099971s

 

2023-03-26  久志能幾研究所通信 2652号   小田泰仙

「久志能」↖ で検索

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

 

 

 

 

 

コメント

コメントを投稿