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2023年2月19日 (日)

がんの治療と再発防止 トヨタ生産方式

 

 4年前、私にがんが発見され、その治療法を選択した時の話である。それはトヨタ生産方式での治療となった。当時はそんなことは考えなかったが、今、当時の治療方法の選択を振り返ると、結果としてそうなっていた。長年、身に付いた問題解決方法であったようだ。

 私は、2018年12月25日の河村義子先生のがんでの突然の訃報に驚いた。私のがんの発見は、先生の訃報で自分の身にも不安を覚え、がん検診をしたのがきっかけであった。それはトヨタ生産方式では、「横展開」という。

 当時、健康管理には自信があったので、がんは全く想定外であった。2019年1月初旬に検診を受けて、がんが発見されたが、よく聞くような「頭が真っ白になった」ということはなかった。冷静に受け止めて、対処を考えた。

 よくよく調べると、がんは60歳を過ぎると急激に罹患率が上がってくる。私はそれを見落とした。もっと定期的にがん検診をすべきであった。それは故障率の定義では、バスタブ曲線で、使用の初期と使用期間が長くなると、故障率がバスタブのように両端が上がってくる、である。

 

 がんという問題が起きたのだから、その火消しをするのが最優先である。火消しとは、手術で患部の撤去である。それからがんになった原因を見付け、再発防止をするのが手順である。

 現地現物で病状を確認する。対処療法ではがんは再発する。問題が起きればジャストインタイムで対処する。5S活動で狂った生活を正し、「なぜなぜ5回繰りかえし」でがんの真因を探す。見つかった真因に手を打って、再発防止をする。トヨタ生産方式の手順である。

 

がん新興宗教

 これを食べればがんが治る。がんにならないという怪しげな民間療法には騙されてはならない。ガン封じのおまじないなどもない。トヨタマンは、それら怪しげな手法を信じない。現場に足を運び、自分の目で確認し、完全に状況を把握して、対策を打つ。現地現物である。

 がんは正しく律儀に「狂った」生活・食生活を長年送ると、確実にがんになる。そうやって日本人の2人に一人ががんになっている。そういう食生活、生活習慣をするように洗脳しているのは、食品メーカやマスコミである。がんは、生活習慣病であるから、生活習慣を正さないと再発する。

 

手順

 それでまず病院を決め、手術を決断した。父ががんの手術を受けた大垣市民病院は、過去の経緯を踏まえ、止めた。聞けば、大垣市民病院は野戦病院と同じレベルだと言う。人間扱いをされないという。それで河村義子先生のご縁で、同じ愛知県がんセンターに入院することにした。

 2019年2月12日に手術をした。しかし術後の経過が芳しくなく、2週間の入院予定が1か月となった。私には死線をさまよったことになる。その後、5年後生存率を告知された。まるで余命宣告である。

 1か月後、無事に退院できたが、その後のがんの標準治療コースで、抗がん剤治療を宣告された。それを拒否したら、「命の保証はしない」と脅されたが、抗がん剤治療をあくまで拒否して、医師とはけんか別れをした。

 抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常な細胞も攻撃する。私は、その辺の予備知識は持っていたので、抗がん剤治療を拒否した。特に高齢の私は免疫力が低下しているので、抗がん剤治療の副作用が大きく、逆効果だと判断したからだ。

 愛知県がんセンターの医師も勤務医である。病院とい大組織の方針には逆らえず、標準治療である抗がん剤治療を強要する。それを患者に勧めないと医師が首になる。私には、医師とけんか別れしか選択肢が無かった。

 

抗ガン剤でガンが治らないのはなぜ?

 薬はどんなものであれ、体に害を及ぼす「毒」だという話をしましたが,その最大の理由は、ミラクル・エンザイムを大量に消耗させるからです。さまざまな薬があるなかで、ミラクル・エンザイムにとって最悪なのが「抗ガン剤」です。

 現代医学では、ガンの手術をした後は、ガンの転移がまったく見られない場合でも、予防の意味をこめてしばらくは抗ガン剤を使うのというのがセオリーになっています。

 でも私は、抗ガン剤は猛毒以外の何ものでもないと思っているので、よほどのことがないかぎり使いません。たとえば、大腸の外側のリンパ腺にガンが見つかったような場合でも、私は抗ガン剤を使いません。私の治療法は、まずガンに侵された部分を切除し、目に見えるガンが一応取り除けたら、あとはその患者さんがガンになった原因と思われるものを排除していきます。まずたばこやアルコールの習慣を絶つことはもちろん、肉類、牛乳、乳製品も4、5年は完全にやめてもらいます。そして動物食を少量に抑えた新谷食事健康法を実践オチのフォローをもしていきます。こうしてガンが再発しないように体の免疫を高めていくのが、私の治療法です。(1-p84)

『病気にならない生き方1~3』   新谷弘実著   サンマーク出版 2005年

 

がんの原因

 がんは長年の狂った食事、過度のストレス、生活習慣の悪さで発症する。がんが目に目える大きさになるまでに約10年間を要する。要は、私は会社勤め時のストレス、その間の食生活、生活習慣でガンになったと推定される。

 だからガンの再発には、今までの狂った食生活、狂った生活習慣を正すしかない。それを今まで通りの生活をするから、がんが再発するようだ。

 元を断たなきゃダメなのよ。それを医師は、手術後、「悪い所は摘出したから今まで通りの生活で良い」という。それは父のがんの手術時もそうであった。それがおかしい。父はがんの手術後、1年で再発し、その1年後に亡くなった。

 私はがんの再発防止に最大の注意を払い生活をしてきた。幸い4年経った今でも再発はしていない。

 

がん発症の原因(新谷弘実先生の説)

 ガン患者の食歴を調べていくと、動物食(肉や魚、卵や牛乳など動物性の食物)をたくさんとっていたことがわかりました。(1-p83)

 人間の歯の数は全部で32本(親知らずを含む)あります。その内訳は、門歯(前歯)が上下二対ずつ、犬歯(糸切り歯)が上下一対ずつ、そして臼歯が上下五対ずつとなっています。つまり人間の場合、肉(動物食)を食べるための犬歯が「1」なのに対して、植物を食べる歯は、門歯の「2」と臼歯の「5」を足した「7」あるということです。

 この「七対一」という歯の割合を、そのまつ植物食と動物食のバランスに当てはめたのが、先ほどの「植物食を85%、動物食を15%」という食事バランスなのです。

人間にもっとも適した食物バランスをまとめると、

・植物食と動物食のバランスは、85(~90)対(10~)15

・全体としては、穀物を50%、野菜や果物を35~40%、動物食は10~15%

 ・全体の50%を占める穀物は、精製してないものを選ぶ(1-p126)

『病気にならない生き方1~3』   新谷弘実著   サンマーク出版 2005年

 

 上記の情報は2005年に『病気にならない生き方1~3』を読んで知っていたが、生活スタイルがつい安易に流れたのが、がんの原因でもあった。故豊田章一郎氏が言ったように、失敗をしないと分からないのだ。人間は愚かである。その失敗を愚直に改善する。それがトヨタ生産方式である。

 

2023-02-19  久志能幾研究所通信 2620  小田泰仙

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