大垣駅ピアノが奏でる「変異市長調 士農工商吝嗇組曲 寄進強要偏」
2022年12月27日、JR大垣駅の南北自由通路に誰でも演奏できるピアノが設置された。駅や街角に設置され自由に弾ける「ストリートピアノ」は各地で人気があり、街のにぎわい創出になっている。
その社会情勢から見て、大垣市内に駅ピアノが置かれるのは、なんと世間より5年ほど遅れての設置である。この遅さは、岐阜県第二都市として恥ずかしい有様である。
世間に遅れた大垣事情を見かねて市民有志が動き、大垣観光協会が後追い協業で、やっと駅ピアノが設置された。世間に遅れる事5年である。大垣市行政の芸術に対する貧困さが露呈した。
駅ピアノ JR大垣駅の南北自由通路 2022年12月29日、10:32
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子育て軽視、文化芸術軽視の大垣市
故河村義子先生は、大垣市からの音楽行事に資金援助が皆無で、その音楽活動で困っておられた。河村義子先生は、音楽演奏会を企画すると市内の企業を回って資金援助をお願いに回られた。しかし市内企業の横並び情勢があり、一社あたりの援助金は少なかった。情けない。だから私も陰ながら支援をした。
それでいて、各企業は大垣市から寄付金要請があると多額の寄付金を出している。その寄付金依存率は、県下一で、岐阜市のそれの10倍にも上る。刈谷市の362倍である。
河村義子先生の演奏会ポスターには、「大垣市教育委員会協賛」と書かれる。しかし協賛とは、大垣市は名前を貸すが、カネは一銭も出さないとの宣言である。それだけ大垣市は芸術に無理解で吝嗇だ。子供の情操教育で音楽は大事な要素である。大垣市はその面を軽視している。
それでいて「大垣市は子育て日本一を目指す」はお笑いである。なにせ大垣市は児童生徒一人当たりの教育費が県下最低なのだ。それは、小川敏前市長の腰巾着である山本譲教育長がこの10年間も大垣教育界を支配していたからだ。だから大垣の文化・教育は枯渇した。数年前、熱中症で豊田市の学童が倒れた事件の折、大垣市小中学校のエアコン普及率は2.1%で県下最低の水準だった。県内の他市はほとんど100%の設備率であったのに、だ。子供を育てる環境を放置していた。これも教育長として無責任であった。
8年程前、私が山本譲教育長に文化事業の支援をお願いに行ったら「小田さん、大垣市はカネが無いのですよ(文化教育にかけるカネは無い? 役人の贅沢には大いにカネを使う?)。小田さんも稟議をあげるのがどれだけ大変かはわかるでしょう」と言い訳をして山本教育長は支援を拒否した。その稟議を通すのが責任者の仕事なのに、それを士農工商の汚役人は放棄して威張っていた。それ以来、私は二度と大垣教育委員会には足を向けていない。
芸術に対してカネに渋い大垣は駅ピアノにカネは出さず、松栄楽器(同市旭町)が1979年ヤマハ製の中古ピアノを無償提供した。大垣市は、暗黙的に寄付を強要したと推定される。大垣市の最下級の身分の商人には、寄付の強要が有るのだ。寄付をしないと大垣市内の仕事関係で差支え出ると推定される。だから大垣は封建社会で士農工商の世界である。
士農工商の最下層の商人に寄付を強要
今回設置された駅ピアノの費用は約15万円と推定される。ピアノは中古物件で約10万円、補修・調律費用を含めて約15万円と算定した。その15万円さえ大垣市は出さない。それでいて、県下一の豪華絢爛たる新市庁舎に126億円も散財した。しかし街の活性に貢献し、文化芸術の高揚になる15万円のカネにはケチるのが大垣市の役人(士)である。大垣市は士農工商の世界である。下々の商人(今回は松栄楽器)にカネを出させて、下々の楽しみを賄わせるのが大垣市の汚役人である。
大垣は文化の不毛地帯、大垣のルネサンス
現市長の石田仁大垣市長は体育系なので、児童生徒がスポーツで賞をとると、岐阜新聞、中日新聞の西濃欄に頻繁にツーショットである。しかし石田仁市長は文化芸術には疎いようだ。だから駅ピアノを大垣市に期待しても無駄だったのだ。だから市民の有志が動いたのだ。
イタリアのルネサンス期、市の有力者が芸術を支援してイタリアは栄えた。大垣は前市長の小川敏も現市長の石田仁市長も現術を軽視するから、大垣は没落した。大垣の衰退を止めるには、大垣市の為政者たちの入れ替えが必要だ。来年の市議会選挙、2年後の市長選挙で市民の意思を反映させるしかない。
資料
大垣市の新市庁舎は県下一豪華
新市庁舎費用 負担金比較
人口 新市庁舎費用 負担金 年間税収
市民一人当たり 一人当たり
大垣市 159千人 126億円 79千円 386千円
岐阜市 406千人 266億円 65千円 398千円
各務ヶ原市 145千人 83億円 57千円
多治見市 107千人 52億円 48千円
刈谷市 140千人 84億円 60千円 434千円
大垣市の教育は県下最低レベル(2019年)
予算総額 一人当り予算 児童生徒数
千円 大垣100で 人
多治見市 735 158 8,862
岐阜市 529 114 32,074
可児市 517 111 8,352
大垣市 465 100 14,400
各務ヶ原市 445 96 12,525
刈谷市(愛知県)918 197 11,120
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大垣市は乞食行政
石田仁市長も前大垣市長の小川敏も、寄付をする業者との頻繁なツーショットで御用新聞に顔出しである。カネをねだる大垣市の乞食行政である。恥ずかしくないのだろうか。寄付金額が刈谷市の362倍は異常である。業者にも裏の利権があるから寄付をするのだろう。
令和2年度 予算
一般会計収入 うち寄付金額 比率
大垣市 603億6000万円 7.24億円 1.20%
岐阜市 1790億1000万円 2.10億円 0.12%
多治見市 417億5368万円 0.64億円 0.15%
高山市 422億3779万円 0.06億円 0.014%
刈谷市 607億8000万円 0.02億円 0.003%
高崎市 1655億2000万円 1.30億円 0.078%
2022-12-29 久志能幾研究所通信 2577 小田泰仙
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