Wolliクリスマスコンサート
2017年12月24日、大垣のオカサンホテルのレストラン「へれんけらあ」にて、「ウォリのピアノ弾き語りクリスマスコンサート」に出かけ撮影をした。ウォリは、クラシックコンサート企画の小出さんのご子息である。彼女が、来年1月13日、ドレスデンフィルハーモニー弦楽三重奏団を大垣に招聘する段取りをされている。そのご縁で、今回の撮影を依頼された。
レストラン「へれんけらあ」は、知的障がい者の就労を支援しており、料理のプロや主婦が「日替わりシェフ」となって、知的障がい者の方と一緒に活躍している。また大垣特別支援学校の生徒さんの実習の場となっている。この演奏会は、チャリティコンサートとしてオカサンホテルの岡田正昭社長が企画をされた。
今回は、いつものアコースティックピアノではなく、今回初めて、キーボード演奏の弾き語りのビデオ撮影と写真撮影を経験した。演奏者、会場の状態、聴衆の違い等でやはり違った分野の演奏では学ぶことが多かった。
クラシック音楽会では、演奏者はほとんど喋らないが、ピアノ弾き語りでは、走者のお話しが楽しい雰囲気を醸し出してくれる。クリスマスにちなんだ曲の演奏と弾き語りである。
声という楽器
まずピアノ弾き語りでは、最大の楽器は、「声」である。体自体が楽器であるので、それを表現するための楽器の表面(顔)の表情が千差万別であることを発見した。その声を出す時、ウォリは感情をこめて歌っているときは、目をつぶっているときが多く、これがカメラマン泣かせであった。今回は、瞳にピントが合う「瞳センサー」を持ったSONYα9で撮影した。それが目をつぶられては、「瞳センサー」泣かせである。それでも目を開けた時の顔には、暗い会場の最後部席からの撮影でもドンピシャで、瞳にピントが合い、最新技術の素晴らしさを確認した。
またピアノ弾き語りでは、声が最大の楽器であるので、顔の前に常に黒いマイクがかぶって、それもカメラマン泣かせであった。マイクが顔の被らない瞬間を狙って撮影のタイミングを取ることになった。演奏会場が広ければ、最適な撮影場所を探せるが、こじんまりとした会場の為、撮影位置も制限されてしまった。
老女の演奏妨害
演奏中に遅れて入ってきて老女が、身に付けた鈴を鳴らしながら、隣の席に着いたので怒れてしまった。それもそのすぐ後に、演奏途中なのに席を立って、鈴を鳴らしながらビデオ画面の前面を無神経に横切って出て行ったので怒り心頭である。演奏中の出入りはマナー違反である。
最近は、「自分だけが幸せになりますように」とお守りで鈴を身に付ける人が多い。それが演奏会や図書館等で、静かな環境であるべき場所で無神経に音を立てるので他人迷惑なのだ。鈴の音を出す本人は、その音に常時接しているので不感症になり、音を出すことに無頓着になっている。先週、聴いた宗次ホールでは、開演前直前に係員が、携帯電話と鈴の音の注意をしていて、気配りに感心をした。音楽会に参加するマナーとして、鈴を外して参加することを常識にして欲しい。最近はどこに行っても、チリンチリンと気に障る音が多い。それだけ隣人に配慮の無い人が増えたのだ。静かなことが誇りの日本文化を破壊しないで欲しい。
人生を見渡す心眼の狭窄症
私は会場の最後列席の右端でビデオとカメラ撮影をした。私の前の右側と左側に通路を空けて椅子を並べた。ところが、その老女が右側からわざわざビデオとカメラの前を横切って私の横に来て座った。それも演奏が始まって撮影中のことである。座る前に全体を良く見れば、ビデオと私のカメラが目につくはずなのだが。左側から着席すれば、その邪魔にならないのが明白なのに、である。
夏の夜、部屋にいた虫が何度も窓に突進して、外に出ようとする光景を見ることがある。少し横にずれれば、窓が開いているのでそこから外に出られるのに、わざわざそれを無視するが如く、閉じた窓ガラスに何回も突進してぶつかっている。それと老女の愚行が重なって見えた。人生で、障害にぶつかっても、少し冷静に後ろに下がって眺めれば、その障害を通過する解決手段は、すぐ横に存在するのに、我々は自身の考えに固執して愚行を繰り返すことが多い。反面教師として、老女に手を合わせた。あのように愚かに歳は取りたくないもの。
2017-12-24
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
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