あるお父さんの悲劇のお話しです。「ロ身汚とジュリェット」の現代版である。自分がその立場に置かれたら、どうしただろうか。それを自分がその父親の立場であるとして模擬検証をした。明日は我が身かもしれない。
状況説明
あるハンサムな宗教教祖が、金目当てでわが愛娘を洗脳してしまった。父親は彼を出入り禁止にしたが、娘はスカイプで隠れて連絡を取り合って、長い間に少しずつ洗脳されてしまったようだ。恋は人を盲目にする筋書きである。彼の宗教とは拝金主義教の一種である。洗脳されると親の言いうことなど全く聞かなくなる。娘は彼にクレジットの「家族カード」まで作らされて、彼の家族に数千万円も使われてしまった。世間一般の目から見て、相手の行動は非常識きわまりなく、明確に違法でもあるが、娘はそれさえ判別できない。娘の人生経験が少ないため、相手に洗脳され現実を認識できなくなる「認知症」になった。認知症になるとは、脳死である。愛娘が死んだのだ。
地下鉄サリン事件
最高学府を出ても、学校もまともに出てない男に洗脳されて、サリンを撒いた若者達もいた。オウム真理教も法律的には、正規に登録された宗教法人である。サリンを撒いて人が死ねば、重犯罪になるのに、その状況が判断できず、教祖の命令のままで地下鉄サリン事件を起こした。それと同じ症状に愛娘が陥ってしまった。常識を認知できない状態で、「人には結婚の自由がある」とは、その主張をする前提が間違っている。
ユダヤ人虐殺
正常な人間でも洗脳されると、人殺しでも実行する。ナチスは合法的に選挙で選ばれた政党であった。平凡なドイツ市民がヒトラーに心酔して洗脳された。ナチスに心酔して、ユダヤ人迫害に喜んで手を貸した。普通のドイツ人が、アウシュビッツで400万人のユダヤを殺した。虐殺に手を下した男達は、狂人でもなく、家族を愛する普通の一般市民であった。日曜日になれば、教会で賛美歌を歌う真摯なキリスト教徒だった。ナチスに心酔したとは、洗脳されたのだ。洗脳は人を狂人にする。
今でもドイツは、あの虐殺はヒトラーの狂人がやったとひとごとにするが、彼を選挙で選んだのは、ドイツ国民なのだ。
民主党を選んだのは国民
2009年9月の総選挙で、民主党が政権を取った。その2年後、2011年3月11日、東日本大震災対策と福島原発事故対策を迷走させたのは民主党である。当時の鳩山党首の演説に国民が洗脳されて、民主党に投票したのが、その遠因である。誰の責任でもない。国民が洗脳されて民主党を選んだのだ。かように人は簡単に騙される。一人を騙すのは難しいが、多人数を騙すのは簡単である。純粋培養された貴人を騙すのはもっと簡単である。
私も新興宗教団体に洗脳される寸前だった
2011年当時、私も洗脳される状況になりかけた。私がG経営研究会(全国組織)に入会して、そこの元会長から某新興宗教団体に入会を誘われた。入会金は38万円で、京都で教祖直々に入会の秘儀が3日間あるという。試しに入会して、ダメならやめれば良いと安易な気持ちで入会を承諾した。
元会長から誘われれば、新人なら信用してしまう。その宗教団体は、正規に登録された宗教法人である。それがオウム真理教と同じ手段で、信徒を洗脳する団体であった(信徒数は数十万人)。その宗教団体は今でも健在で、時折、週刊誌に大きな広告が掲載される。疑惑問題で週刊誌にも頻繁に話題にもされる怪しい宗教団体である。
私が入会承諾後、ネット上でその団体の実態を知り、大慌てで入会を断り、死地を脱出した。直前に気が付けたのは、普賢菩薩様のお陰だ。ある宗教に入会しようとした目的は、知識を増やしたい欲のなせること。世の中には多くの文殊の知恵があり、玉石混合の状態である。だから知識を得るより、その選択が重要なのだ。知識の量より選択の賢さである。
その宗教に入ると、なにかと寄進が強制され、最終的に平均一千万円程の財産を貢がされることになる。その金額は、その教団が建てた本殿建物費用と信徒数から算出した。オウム真理教でも、信徒は出家して全財産を貢いで入会しなければならぬ。だから簡単には後戻りできない。
洗脳は新型コロナウイルスより怖しい
さように洗脳とは恐ろしい伝染病だ。新型コロナウイルスより怖しい。洗脳されるとは、その人がその人ではなくなる症状である。人間の死である。人間社会で、人間として正常な状態では暮らせないことである。
一度洗脳されると、簡単には洗脳は融けない。教祖もそれが融けないような細工を連続して施す。私が誘われた宗教団体では、退会の意志を示すと「退会すると、無間地獄に落ちるぞ」と大勢の信徒が家に押しかけて大声で騒ぐという。「ご奉仕活動へ参加」という名目で強制労働があり、信徒間の相互監視体制が凄い。中国共産党以上である。
事件後、20年間、指名手配から逃亡して逮捕されたオウム信徒も、まだ麻原教祖からの洗脳が融けていなかった。かように洗脳されるとは、怖しいこと。新型コロナなどかわいいもの。
論理の積み上げ
愛娘の結婚問題も、その要点は洗脳問題であると私は考える。私は医師でもないから、娘の病気はよく分からないが、状況を観察するとそれが原因ではないようだ。専門家もそれを指摘している。その病気なら、仕事も私的行動もできなくなるはずだ。その病気の公表は、皆の非難を防ぐためのようだ。
以上は事実から導いた論理的な結論である。事実を積み上げて、結論を出す。それが私の技術者としての思考方法である。国民の意見まで封じたら、独裁共産主義の恐怖政治国家となってしまう。
間違った対応
ところが多くの俗人は、優柔不断で、まず世間体を考え、問題が起きても場当たり的に対処療法的な行動を取るから、ますます泥沼に入り込んでいく。職を賭けてでも娘をお守りしようとする気概ある人がいないから、こうなってしまった。泣いて馬謖を斬る決断をするしかない。それが愛娘のためである。臭いものは元を断たなきゃだめなのよ。
愛娘にどれだけ嫌われても、娘がどれだけ傷ついても、最悪のことを避けるため、決断するしかない。娘が意図的に「洗脳」という精神の病気に犯されたのだから、強権を発動するしかない。大きな観点で決断するしかない。
陰謀?
このドタバタの陰には、巨大な裏組織の影が見え隠れするという情報さえもある。それを考えると今までの騒動が納得される。普通の神経の若者なら、あれだけ世間からバッシングを受ければ引くものだ。彼も闇の巨大組織から脅迫されているのかもしれない。もう後には引けないのだろう。彼もその闇組織から洗脳されているのだろう。そう考えれば、すべてが納得できる。
親、社長、リーダの使命
リーダはどれだけ嫌われても、結果をだすのが使命である。敵に好かれて組織を滅ぼしては意味がない。ヒトラーは演説という洗脳技術で、(一時的には)、凄い結果を出した。それほどに、彼の演説技術は素晴らしかった。しかし美味しいものには毒がある。素晴らしすぎるものには、猛毒がある。
自衛戦争
なにかおかしいと感じる感性を大事にしよう。置かれた場所で全力を出そう。私はそうやって受験戦争、ビジネス戦争、詐欺商売防衛戦争、新興宗教防衛戦争を生き延びてきた。戦争で最大の敵は、甘言という洗脳に騙されやすい自分自身である。
馬場恵峰書
2021-10-09 久志能幾研究所通信 2174 小田泰仙
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