書道の秘訣、仕事道の秘訣

 

 うまく書こうと思わない事。(それでは何時までたっても書けない)

 今の実力で、良い紙に、よい筆で、良い環境で、真剣に全力で書く。

 そうすれば後世に残る。安い紙に書くから残らない。 

    馬場恵峰師談  

     日中友好書画交流展で(大村市)  2012年12月14日

 

 

上記の恵峰先生の教えを自分の仕事に当てはめる

 上手く世渡りをしようと思わない事。それはゴマすり、見栄っ張りで、表面的なお化粧をすることだ。

 今の実力で、よい材料で、よい道具で、今の環境で文句を言わず、真剣に全力で仕事に向う。そうすれば、後に残る仕事になる。妥協して仕事をするから残らない。

 その具体的成果を私は学んだ。その成果とは、具体的に有意差のある投資をすれば、具体的な投資回収を得る、である。ただしその投資回収は目に見えない形で、忘れたころの10年後である。

 

私の人生投資

 私は人より良い道具を選び、環境に不満を言わず、出来ることだけを自分で変え、自分を教育して、そういう縁が巡ってくるようにした。仕事の段取りを改善して、真剣に仕事に向かう。カネはかかったが、それに見合った成果が得られた。

 PCはいつも最高のもの(半分趣味)、良い本を選び(読書が趣味)、教師は日本一の人物を探し(師選びの目利き)、良き芸術作品を手に入れ(絵の目利き)、良い部屋を借り、良き書斎を作って仕事をしてきた。なぜそんな日本一の先生に教えを受けられたのか。それは私が最高を求めたからだ。

 

 米国自動車殿堂入りした田口玄一博士から、実験計画法を教えてもらった。

  これは前会社の教育部が頑張って田口玄一博士を招いてくれたお陰である。

 篠田義明先生から、テクニカルライティングを教えてもらった。

  先生の講義を聴いて、これは本物だと確信した。それからのめり込んだ。

  篠田義明先生はテクニカルライティングで日本の第一人者である。

 ミシガン大学スチーブンソン教授、マセイズ教授から講義を受けた。

  両師ともテクニカルライティングの世界的権威である。

  100万円を払って、ミシガン大学で講義を受けた。

 松本明慶先生から、人生を教えてもらった。

 百歳の伊與田先生から論語を教えてもらった。 

 眼科医の三好輝之先生から、指導を受けた。(歴代世界第2位の手術数)

 塩沼亮潤大阿闍梨のお話しを4回聴いた。東京、京都と足を運んだ。

 安岡正篤師の話を何回もテープで聞いた。

  講演テープは全巻100巻で、価格100万円。

 

 世界の美術館・博物館を延べ80館以上に行き美術品の見る眼を養った。

  海外に行けた時、観光地ではなく美術館・博物館を意識して回った。

 

 馬場恵峰先生から16年間、人生を教えてもらった。

  九州に飛んだ費用は、16年間で一千万円を超えた。九州までの旅費宿泊費と書画購入費が高いのだ。それが無駄だったとは思わない。

 

 お金は使ってなんぼである。貯めて持っているだけでは死蔵である。お金はお足である。それ閉じ込め、外に出さないと、お金に恨まれる。貯めても預金通帳の数字が変わるだけだ。それをあの世には持って行けない。死ぬ時に後悔する。遺族が喜ぶだけだ。最大の投資先は自分である。

 

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 馬場恵峰先生  当時85歳

  日中友好書画交流展で  2012年12月14日

 

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 大村テレビの取材を受ける恵峰先生 

  日中友好書画交流展で  2012年12月14日

 

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 馬場恵峰先生の道具

  墨は昭和天皇が使われたと同じもの。価格80万円。

  筆は象牙製で、150万円。

  硯は端渓麻子坑産で数百万円。現在は中国から持ち出し禁止。

  古来、端渓硯の産地として端渓三大名坑とされてきたのは、老坑、抗仔巌、麻子坑を指す。老坑は2000年頃、坑仔巌、麻子坑は2007年頃に閉鎖され、それから採石されておらず、今後もその予定はない。そのため、これら三大名坑の硯が希少になってきている。

 

2022-09-08  久志能幾研究所通信 2486  小田泰仙

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