人間でも植物でも、栄えようとするならまず根を養わねばならぬ。人間の成長を見るなら、その雛形を植物に観察すると良い。動物でも良いが、行動が醜いので、静的な植物の方が観察しやすい。
成長のため、いたずらに枝を伸ばし過ぎてもダメである。人間に例えると、各方面に手を出し過ぎの人の例である。何事も、それを達成するためには、浮気をせず、一道を極めることだ。一事一心一念道、である。
鬱病とは
「鬱」とは根の大きさと樹の太さに対して、葉が鬱蒼と茂り過ぎた状態を表す象形文字である。葉に栄養が行き過ぎて、生命体全体が駄目になっていく様である。人間で言えば、鬱病である。要は、精神に許容値以上の負荷をかけ過ぎたのだ。鬱の治療に薬は不要だ。負荷を減らし、仕事を忘れ、太陽に当たり、のんびりと暮らせばよいのだ。それを医師から薬を飲まされから、鬱病が治らない。医師には、鬱病患者は金づるなのだ。薬を飲めば、却って薬害で鬱病は治らない。
真面目な責任感が強い人が鬱病になる。あのチャーチルも鬱病になった。私も人間関係のもつれで15年ほど前に鬱症状が出て、病院に行けば間違いなく鬱病を診断される状態になった。それで、自分で生活姿勢を変えて、自分で治した。それは自分の部署の多くの精神的な病いを持った部下を持たされたため、自分でうつ病とその治療法を研究した成果である。
ラワン材
幹をたくましく、根を深く広く成長させないと、大きく成長できない。南方でラワン材が成長している。ラワン材は短期に大きく成長する。しかし上の部分だけ、速く、大きく成長し過ぎてしまう。そのため、自分の体重に耐えかねて、成長途中で倒れてしまう。それがラワン材である。
厳しい冬を何度も経験して、緻密な年輪を重ねた樹が、大きく成長する。その樹を丈夫に太く成長させるためには、まず根を養わないと何ともならない。
何も咲かない冬の日は、下へ下へと根を伸ばせ。
この言葉の作者が道元禅師であることを知ったのは、私が還暦の前後であった。20代でこの言葉に感銘を受けていて、加藤梅香先生から書道を習っていた時、お手本として、この言葉を書いてもらった。それを今でも大事に保管している。
加藤梅香先生書
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国の宝
今の若い世代が、25年後の日本社会を背負ってくれる。若い子どもを成長させたかったら、カネをかけて教育することだ。子供への教育投資が、未来の日本を創ってくれる。日本がその昔に経済成長できたのは、子供に投資をしたためだ。
教育にカネをかけなかった子供よりも、カネをかけた子供たちは、間違いなく豊かに成長する。
教育投資
刈谷市は児童生徒一人当たりの教育費が大垣市のそれより2倍の投資額である。大垣市は児童生徒一人当たりの教育費が県下最低なのだ。大垣市の子供たちの未来が心配だ。
利権に飢えた市長や市会議員達は、そんなことには見向きもしない。大垣市は「子育て日本一」を言っているが、大嘘である。嘘を平気で言う政治家にまともな政治はできない。大垣の政治家が教育を大事にしないから、大垣市は没落した。大垣復活の為には、市長、市会議員の総入れ替えが必要だ。
同じことが、日本の中央の政治家にも言える。日本経済の停滞は、企業や政府が教育を軽視していることが原因だ。
教育とは、人という種が永続的に組織の繁栄を続けるために、自分の身を後進に捧げることだ。カマキリは、交尾後に雄の体を栄養とするため、雌に自分の体を頭から食わせる。人間なら、血と汗で蓄積した資源を後進の子孫に捧げるのだ。今の政治家は、その資源を自分達の利益のために使ってしまうので、国賊ものである。それが今の国会議員たち、大垣市の政治家どもだ。
大垣市の教育は県下最低レベル(2019年)
予算総額 一人当り予算 児童生徒数
千円 大垣100で 人
刈谷市(愛知県)918 197 11,120
多治見市 735 158 8,862
岐阜市 529 114 32,074
可児市 517 111 8,352
大垣市 465 100 14,400
各務ヶ原市 445 96 12,525
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2022-09-05 久志能幾研究所通信 2483 小田泰仙
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