今の問題は、日本の衛生であるべき姿が描けないのが大問題だ。感染爆発の問題は、人モノ金を正しく投入すれば、解決する。それをケチり、不正を放置するから問題(事象)の鎮静化ができないだけだ。
矛盾だらけの日本医療体制
日本では医師と病院が余っているのに、医療崩壊や診療拒否などが起きるとは、何かが狂っている。それは制度と政策が狂っているからだ。それに付け込んで、モラルなき医療関係者が金儲けのため、入院拒否、診療拒否の事態が起きている。
2021年8月23日には、厚生労働省と東京都が、都内の全医療機関に新型コロナウイルス患者の受け入れを要請した。この非常事態宣言下で、何を今更!である。なにかが狂っている。今まで中小の病院の経営者の多くは、新型コロナウイルス患者の受け入れで経営悪化を恐れて、受け入れ拒否をしてきたのだ。これは医療の問題ではなく、医療関係者のモラルの問題だ。
日本の最重要課題
それよりも重要な日本の課題とは、疫病が広がらない社会づくりである。そのために何をやるか、そのために政府機関で、防疫戦略を立てる部署や人が必要だ。今、それがない。それが問題なのに、政府は誰も口に出さない、議論もしない。
使命感なき為政者たち
その最大の原因は、官僚が自分の仕事に使命感を抱いていない事だ。利権への誘惑、天下り先への気兼ね、製薬会社との癒着、医療機関との関係で、本来あるべき政策を打たなかった。だから役人に修身教育が必要なのだ。役人は拝金主義に犯されて、利己主義の塊になっている。
日本は世界汚職度ランキングで、全世界183カ国中で18位(2019年1月現在)で、先進国中では下位である。情けない国になったものだ。それは家庭と学校で人格教育がなされていないためだ。だから金儲けだけの人間が育ってきた。
管総理も、目先に支持率狙いで、やってはならないオリンピック開催を強行した。菅総理に国民の命を護るという使命感がないのだ。為政者として国民の命を考えていない。頭にあるのは支持率向上だけのようだ。リーダ失格である。
一手先さえ読めない政治家
対新型コロナ戦でもワクチン戦法一本やりで、それで失敗したらどうするかまで考えていない体制である。あまりの単細胞的思考で考えが浅い。戦争で最大の戦略は、孫子の戦わずして勝つ兵法である。それは疫病が蔓延しない体制を作ればよいのだ。
現在の役人は、ことなかれ主義・前例至上主義・責任回避主義で現在のことだけ考えて、100年後の姿など描けないから、未来のために研究開発費(ワクチンを筆頭に)をケチる。だからジリ貧となり、今になってボディブローのように感染爆発としてダメージを受ける。それは経済活動でも同じ結果である。だから失われた30年が生まれた。
対策
国の為、世の為に働くことの意味を教える教育体制(修身教育)が必要だ。小手先の手だけでは、何時まで経っても問題は解決しない。それは単なる対処療法である。人が育てば、人が正しい対策をする。今は、目先のことに迷わされ、利己主義に狂っているから、後手後手の手しか打てない。
医療体制を作る前に人を作れ。
2021-08-24 久志能幾研究所通信 2130 小田泰仙
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