安いから、うまいからと言って遠方の食堂に行くべからず。ハイブリッド車で燃費がよいからと言っても、遠方へのお出かけは、時間の無駄がある。遠くのレストランに車で出かければ、1分100円のコストがかかる。安いという700円の食事でも、その場所に行くのに10分間も余分にかかれば、往復で2000円のコストアップである。事故の恐れも増える。時間コストより、命の時間がもったいない。
また安い料理にも、ワケがあるようだ。料理を激安にするには、劇的な対応が必要だ。それが健康にどういう影響があるかは不明である。
〔事故発生件数〕=〔走行時の事故率〕×〔走行距離〕
どんなに注意しても一定の距離を走ると、上記の式の確率で事故は発生する。その対策として、自分の運転技量を上げ、この事故率の数値を小さくすること。そして走行距離を少なくして事故の確率を下げることが、交通事故防止である。絶対原則は、運転しなければ交通事故は発生しない。
ある人と週に2回ほど、ある期間、同乗して遠方のレストランに通った。その間で2回、ドッキとした重大事故寸前の事態に遭遇した。私が試験車運転資格(テストドライバー資格)を取ってからこの約20年間で、自分で運転し、同乗した中で、初めての事態であった。ハインリッヒの法則から、異常事態である。このままでは近い将来、重大事故が起きると確信した。対策が必要であった。
ハインリッヒの法則
ハインリッヒの法則は、労働災害における経験則の一つである。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在するというもの。「ハインリッヒの災害トライアングル定理」または「傷害四角錐」とも呼ばれる。(wikipediaより)
宝くじ
交通事故は宝くじと良く似ている。当たれば大きい。死亡事故の確率と1億円の宝くじが当たる確率はほぼ同じである。
私の前職場で、数千円の経費節約のため、遠距離出張に、電車よりも業務用車での出張を指示する管理職がいた。これは部下に対する配慮の欠如である。この宝くじ購入金額と同等の数千円で、「安全」と「時間」が買えるのであるから、そうしないのは宝くじの1等当選を期待しているのと同じである。また「時間を稼ぐ」という意識が欠如した思想である。電車で行けば、安全で、車中で書類も読めるし、疲れも少ない。送りだすほうの職制も、交通事故に関して安心していられる(まてよ新型コロナに感染したら..... 最近は悩ましい。)
貧乏性は、僅かの金をケチッて、事故を起こす確率を高める。この根性では、心の富者にはなれない。また運転に疲れた頭・体で、ビジネスに赴いても成果は知れたもの。管理職の立場で部下を見る時、この時間で本の数頁でも目を通してくれたら、部下の教育として節約以上の効果があると思う。なにせこの間には、電話はかかってこない。
2021-05-03 久志能幾研究所通信 2007 小田泰仙
著作権の関係で、無断引用を禁止します。