「高級車は、売る時に高いから資産価値がある」は嘘である。
博多の知人のО社長が10年程前、「ポルシェ911カレラ」を1800万円で買い、2年程乗って1900万円で売れたという。今は3000万円位出さないと買えないそうだ。
2003年に1360万円で買った中古「フェラーリ360モデナ」は、その5年後1260万円で売れた。5年間乗って、わずか100万円しか価格が下がらなかった。(週刊ダイヤモンド 2009/06/20号)
かように超高級車には資産価値がある。それを信じて、私は高級車レクサスLSを買い、手放したら激安の価格で泣きを見た。レクサスLSは、この高級車の世界では資産価値がなく、カローラ扱いなのだ。超高級車と高級車とは違う。買って見て痛い目にあわないとその現実は分からない。
高級車は、そんなことを気にしないお金持ちの人しか買ってはいけないのだ。淡い期待を抱いてレクサスを買った私は愚かであった。
2019年 新車価格に対する(2年落ち)中古価格
新車価格 100
フェラーリ・FF 91%
ベンツSクラス 55%
ポルシェ・パナメーラ 49%
レクサスLS 39%
BMWシリーズ7 36%
(烏山総合会計事務所にて作成)
儲けようと思ったら、中途半端な価格のものは買わないことだ。絵でも儲けよと思うなら、絶対に値下がりしないマスターピースと呼ばれる西洋のルネッサンス以降の絵を買うこと。だだし最低でも1億円以上の絵である。1億円以下の絵はポスター扱いである。それが真の世界である。だから我々貧乏人は手を出してはならない。
そもそも、本業以外で儲けようとは邪道である。車や絵の趣味の世界で儲けようとすること自体、邪道である。趣味の世界は楽しむだけで、正道の本業で儲けるべし。
2021-04-14 久志能幾研究所通信 1989 小田泰仙
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