ゆでガエル洗脳病をぶっ飛ばせ(10/11)人件費

「人件費削減病」をぶっ飛ばせ

 

 人件費は経費ではない。設備投資費である。人こそが価値を二倍にも十倍にもしてくれる。グローバル経済主義病に犯された会社は、その人件費をケチり、正社員を減らし、派遣社員を増やし、海外に工場を作り、製品を逆輸入している。結果として日本の給与水準がこの30年間下がり続けている。これでは日本の景気が良くならないし、少子化も解消しない。そのツケは必ず払わねばならぬ。

 

日本企業のこの30年間

 企業は内部留保を優先し、給与を上げず、派遣労働者を増やし、人材育成費を削減してきた。その結果、会社は発展させてくれる人財が消滅した。結果として、自分で自分の首を絞めている。日本企業の人材育成費は、世界最低レベルに低下している。グローバル経済主義病の症状である。社員教育を疎かにして、成長できるはずがない。

 

人は大事と言いながら

 経営者は、人の教育は大事と言いながら、不況になると真っ先に人材育成費を削減してきた。そんな経営者が会社を良くできるわけがない。だから日本企業は衰退した。私の前職の会社も、そうであった。教育担当の私は忸怩たる思いを何度も味わってきた。

 

大垣の没落

 小川敏のように、自分達だけにお手盛りで給与を上げるから大垣市は没落した。大垣の役人の給与は、岐阜市のそれを抜いて県下一の高給になった。その代わり、大垣市の児童生徒一人当たりの教育費が県下最低となった。教職員の給与も最低レベルになった。大垣市の役人と一般庶民に収入の2倍以上の大格差が生まれた。そんな大垣市が発展するわけがない。

 

電機業界の衰退

 パナソニック、ソニーに代表される日本の電機業界は、人件費を削り、虎の子の技術者をリストラして、業績の低下を防ごうとした。しかしリストラされた技術者が、中韓企業に雇われ、その技術が中韓の企業に流れた。その後、用済みの技術者はお払い箱である。日本の技術者が屈辱的な扱いで、中韓の企業を追われた。

 日本企業のリストラのしっぺ返しで、中韓で製造された安い製品が日本に流れ込み、日本の電機産業は壊滅した。みんなそれで不幸になった。グローバル経済主義病の症状である。

 日本の電機産業は自分で自分の首を絞めたのだ。人を大事にしなかった咎である。グローバル経済主義病である。

 

自分有限会社の衰退

 自分を大事にせず、家庭内の自分の待遇を疎かにして、勉強をしないサラリーマンは、能力開発が出来ず、企業のリストラ対象になった。

 原因を自分の中に見つけないと、また同じ過ちを繰り返す。

 自己投資なくして、成長なし。

 

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2021-04-10   久志能幾研究所通信 1982  小田泰仙

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