10年後、この世にいないとしたら

 

10年後のために、今することは何か?

3年後のために、今することは何か?

1年後のために、今することは何か?

今日、することは何か?

死後の世界で出会う人のために、今することは何か?

この10年間で何を遺すのか?

 

5年後

 日本人の平均寿命は80歳である。今、70歳の人は10年後にはこの世にいない確率が高い。60歳の人でも20年後にはこの世にいない。20年などあっという間だ。75歳になれば、4人に一人は認知症である。つまり脳死である。そのことを考えないから、ドタバタの人生で終わる。死の間際になってあわてる。

 死に接して、慌てないように人生を送れば、死の時になっても、従容として死ねる。立派に死ねる。死ぬ時は、死ぬのが一番適切な行動だ。延命治療など不要である。

 

成年重ねて来たらず

一日再び晨(あした)なり難し

時に及んで当に勉励すべし

歳月は人を待たず

陶淵明(365~427年)『雑詩十二首』

 

 

時間の浪費   p 35

 その原因はどこにあるのか? 君たちはあたかも自分は永久に生きられるかのように今を生きていて、自分のいのちの脆さに思い致すことは決してない。いかに多くの時間がすでに過ぎ去ったかを意識しない。時間なぞ無尽蔵にあるもののように君たちは時間を浪費している。そうやって君たちがどこの誰かに、あるいは何らかの事に与えているその日が、実は君たちの最後の日であるかもしれないのに。死すべき者のように君たちは全てを怖れ、不死の者であるかのようにすべてを得ようとしているのだ。          

   セネカ「人生の短さについて」3-4(中野孝次訳)

Img_64031s  馬場恵峰書 2006年

2021-04-08   久志能幾研究所通信 1980 小田泰仙

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