この宇宙は全てバイキング料理店で構成されている。何をどれだけ食べようが、やろうが、集めようが自分のやりたい放題である。対価は全て自分の行動と言う貨幣で支払えばよい。
そこで注意すべきは、己の「分」の問題である。人は往々にして自分の器(分)以上に集め、食べ、やりすぎるので、人生の破綻(地獄)を見る。人には肉体的制限と、時間的制限の限界がある。人には、最大で100年と言う時間制限がある。時間は貧富には関係のない佛様からの貸与品である。お金はいくら集めても、死ぬときに手放さねばならない。徳がないのに、不相応な財産を残すと子孫の財産争いで家が不幸になる。金にあかして美食に溺れる天国を味わっても、肥満からくる高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、ガンに襲われて地獄を見る。病気とは、自制心に負けた己の食べ放題への対価である。
ダイエットは食べ放題のお店で
私はダイエットのために、食べ放題のお店に通ったことある。昨年10月(2014年)から始めて、ほぼ毎日行って、2015年7月現在、半年間で約5kgの体重減となり、その結果として高血圧であった状態がかなり正常化した。
毎日食べ放題に行くのは地獄である。それは、お代わり自由で食べられるのに、それを0.8食分で抑える自制心との戦いが地獄である。食欲があり、時間もあり、目の前に美味しいものが並んでいる。体力的に3食分でも楽に食べられるが、それを我慢する試練である。そのご褒美が体重減である。目の前に食べ物があっても、必要以上には食べないようになった。間食も減った。
バイキング料理店のよい点は、自分の意思が強固なら、スイーツを控え、良質のたんぱく質、炭水化物、野菜等をバランスよく摂取できる。お代わりさえしなければ、食べ過ぎの危険性は少ない。
この修行ができていない5年ほど前は、バイキング料理店でつい3食分を食べ、喜んでいた自分がいた。肥満が原因の病気と言う天罰を受け、目が覚めた。天罰を受けても目の覚めない人が多いのが哀しい。
棚ぼたの罠
家系図に登場する家の親戚で、己の器以上に親からの財産贈与を得て、家が傾いた事例が多々ある。その人の器(分)以上の量を入れたがための咎である。人は立って半畳、寝て1畳、食べて飲んで1升である。それ以上に体に入れるから不幸の原因になる。「棚からぼた餅という遺産」の罠に嵌ったのある。最期になって、「金はいくらでも出すから助けてくれ」と医師に言っても手遅れである。その前に、沸様が体の不調でその前兆を知らしていたはず。その類の愚か者が家系図に死屍累々である。器が小さいのに、それ以上に入れれば溢れるのは自然の理である。お金は貯めるのは簡単だが、使い方が難しい。
馬場恵峰先生書『人生訓八十恵峰』より
2022-10-31 久志能幾研究所通信 2529 小田泰仙
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